pecoさんが、本当は「あの時に」伝えたかったこと。初エッセイ『My Life』書評 (2/4ページ)
しかし本では、彼女の決めたことへの覚悟や、自身が何か選ぶ時の責任について、彼女自身の言葉で書かれていた。
第1章の一節には「結婚も出産も……覚悟を持って決めた」ともあり、彼女がどれだけ強い責任感を持って、結婚や出産という道を選んだかも語られている。キャリアや結婚など人生において何か決断を迫られた時、自分はそこまでの覚悟を持ってその道を選ぶことができるだろうか。思い返せば楽しそうだから、と軽い気持ちでその道を選んでしまうこともあった。ただ、pecoさんはそこに強い意志があったのだと、ひしひしと伝わってくる。
だからこそ、pecoさんはryuchellさんと生きていくための道を模索し続けられたのだろうし、心が折れきってしまうこともなかったのだと思う。
そんなpecoさんのことを「ポジティブで強い」と捉える人もいるかもしれない。けれど、ポジティブでいるコツというか、ポジティブな人がポジティブでいられる理由みたいなものが、pecoさんが語るさまざまなエピソードから伝わってきた。どんなことがあっても「これが自分の選んだ道なのだ」という覚悟を持つこと。その上で、時に自分にツッコミを入れながら、悲しみを怒りに昇華させ、くよくよと悩みこみすぎないこと。
こういったpecoさんの考えに触れてみると、なるほど、真似してみたいなと思える部分がたくさんあった。メンタルは強いに越したことはないし、強い心を作る方法はあるのだと思うと、読んでいて心が救われた。
■自分らしさが分かるから、人を受け入れられる
そういった強い責任感の裏に、pecoさんが自身に強いアイデンティティを持っていることが分かるエピソードも。第2章には、今のpecoさんをかたちづくるきっかけとなった幼い頃の出来事や、彼女が80年代の古着を好きになったきっかけなどが書かれている。“pecoさん=ポップなアメリカ古着”というイメージを持つ人も多いと思う。そして、服への愛やその行動力の強さを知ると、好きなものがあることの素晴らしさについても考えさせられる。
pecoさんは、人の意見があまり気にならないという。