「見知らぬ幼児に突然、足にしがみつかれた私。すぐに母親が引き離しに来たけれど...」(埼玉県・50代男性) (2/3ページ)

何も考えられず、ただただ一人で佇んでいました。子供たちが無邪気に楽しそうに遊具に乗っている笑顔を思い出しながら。
すると不意に、私の足に何かがしがみついてきたのです。
「何だろこの子は」見ると、それは1歳くらいの子供でした。すぐにそのお母さんが「ごめんなさい~」と言って子供を引き離し、抱きかかえていきました。しかし、その子は再びつたない歩きで私のところへトコトコと歩いてきて、また私の足にしがみつきました。
「すみません。何だろこの子は」
笑いながらそう言うお母さんに「いいですよ、人見知りしないお子さんですね」と告げると、彼女は「普段はするんですよ」とお子さんを抱きかかえながら言いました。そして「あなたはお父さんですか」と私に尋ねてきました。

私が「はい」とだけ答えると、そのお母さんは
「きっと優しいお父さんなんですね」
と言って、私にお子さんをだっこさせてくれました。そんな親子と笑顔で別れた後、私は号泣し、そして決意しました。
優しいお父さんをやめるわけにはいかない、と。
「真っ白な暗闇」だった心を救ってくれた現在、娘は26歳、息子は24歳となり、良好な親子関係ですくすくと育ってくれました。子供たちに捧げたこの半生はとても幸せでした。
あの日、あの遊園地で佇んでいた、心が「真っ白な暗闇」だった私を、あの親子が救ってくれました。本当にありがとう。
しがみついてきたあの子は今、20歳は超えているよな。どんな人になっているんだろう。