カエルさん逃げて~!フンコロガシが巨大なフン玉でカエルたちを踏みつけていく
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自然界の掃除屋、フンコロガシは動物たちのフンを球状にして食として持ち運ぶ独特の生態で知られているが、フン玉を運んでいる時には注意が必要だ。
理想のフン玉が出来上がると、逆立ちして後足で転がしていくのだが、前方は全く見えない。そのために巻き込み事故が発生してしまうのだ。
熱心に大きなフン玉を運んでいたフンコロガシだが、そこにはカエルたちの群れがいた。カエルたちはまさかこの後起こることを予想しなかっただろう。まさかフンにひかれることになるとは...
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frogs・巻き込み注意!フンコロガシにひかれるカエルたち
「象のフンの山は15分で4,000匹のフンコロガシを引き寄せる」という事実は知らなくてもいい雑学かもしれないが、少なくとも小さな生き物たちには「フンコロガシの転がしているフン玉にひかれることがある」という事実を覚えていて欲しい。
フンコロガシ(スカラベ)は動物のフンを見つけると、頭の先端にある突起を使ってフンの塊を切り出し、後足でそれを球形に整えながら前足でフンを付け足すという動作を続け、どんどんフンのその場で球を大きくしていく。
フン玉が十分に大きくなると、安全な場所まで運んで食料とする。
だが道中、別のフンコロガシが現れてフン玉を奪ってしまうこともあるため、大急ぎで運ぶ必要がある。
その運搬中に巻き込まれてしまったのは小さなカエルたちだ。まだか巨大なフンが自分の上を通過するとも思わずにいたもんだから、フン玉にもろにつぶされそうになってしまう。
幸いなことにこのカエルさんは無事だったようだ。
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フンコロガシの前方不注意ではあるのだが、自分よりも大きなフン玉なので前を見ることは不可能だ。
さらに、逆立ちして後足で転がすというアクロバットスタイルなので、左右後方の安全確認をするのだって難しい。
フンコロガシのすごいところは、このスタイルで自分の体重より数十倍も重いフン玉を転がすことができちゃうところだ。
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犠牲になったのはこのカエルだけではなかった。ここには他にもたくさんのカエルたちがいたのだが、次々とフン玉にひかれてしまう。
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カエルたちを倒すためにわざとやっているわけじゃないし、なんたって自然界のお掃除やさんなので、これは大目に見てあげたほうがいいのかな。
フンコロガシがいなければ、自然界は動物たちのフンで溢れかえってしまう場所もあるわけだし、地面が柔らかい場所なので、カエルたちも命を奪われるほどのダメージにはなってなさそうだしね。・自然界のお掃除屋さん、フンコロガシ
フンコロガシがフン玉を適切な場所に運ぶと、まずは食料として消費する。フンは主に草食動物のもので、消化されていない植物の残り物を含んでおり、彼らの貴重な栄養源となる。
さらにフン玉は繁殖のためにも利用される。メスはフン玉の中に穴を掘り、その中に卵を産む。卵はフン玉内で孵化し、幼虫は周囲のフンを食べて成長する。
フンコロガシは動物のフンを生活の全てに活用している。フンを地下に埋めることで、土壌の肥沃化に寄与し、植物の成長を促進するなど、自然界の清掃員として、また生態系の健全な循環を支えるキープレイヤーとして、その存在は重要な役割を果たしているのだ。
written by parumo
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