「話が浅い人」に見えてしまう"話し方"があるらしい。気を付けたいポイント。 (3/3ページ)
あたかもその結果に沿うようなストーリーを話すことで周りの人も、「なるほどな」と聞いてしまいます。
しかし、本当に、後輩が将来成功して、出世すると思ったら、成功する前に言えばいいのです。「君は、今うまくいってないかもしれないけれど、絶対成功するから頑張ってね」と。そうすれば、その後輩が出世したあとに、こう話すでしょう。
「実は、なかなかうまくいかなくて辛かったとき、先輩が励ましてくれたんです」
確証バイアスも後知恵バイアスも、本人はあたかも考えているような気になっていますが、賢いふりの典型ですから、こういった発言をしないように話す前に立ち止まることが大切です。
バイアスに意識的になり、自分と反対の意見や統計データにあたることで思考を深めよ。
■安達裕哉さんプロフィール
あだち・ゆうや/ティネクト株式会社 代表取締役。1975年生まれ。筑波大学大学院環境科学研究科修了後、理系研究職の道を諦め、給料が少し高いという理由でデロイト トーマツ コンサルティング(現アビームコンサルティング)に入社。品質マネジメント、人事などの分野でコンサルティングに従事し、その後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサルティング部門の立ち上げに参画。大阪支社長、東京支社長を歴任したのちに独立。現在はマーケティング会社「ティネクト株式会社」の経営者として、コンサルティング、webメディアの運営支援、記事執筆などを行う。また、個人ブログとして始めた「Books&Apps」が"本質的でためになる"と話題になり、今では累計1億2000万PVを誇る知る人ぞ知るビジネスメディアに。
画像提供:ダイヤモンド社