ベテルギウスがボコボコ動いている理由は、表面が激しく沸騰しているからなのかもしれない (3/5ページ)
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シミュレーションとアルマ天文台の観測データとの比較 / image credit:Ma et al., ApJL, 2024・高速回転ではなく熱対流の沸騰の可能性
一体何が原因でベテルギウスは狂ったように回転しているのか? だがドイツ、マックス・プランク天体物理学研究所の馬竟沢氏らは、本当は目の錯覚ではないかと考えた。
ベテルギウスは寿命がつきかけた星で、燃料をほとんど使い果たし、とんでもない大きさに膨れ上がっている。
そしてその表面では、高温の物質が沸騰して湧き上がり、冷えては下に沈むというサイクルが起きている。
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こうした「熱対流」は、太陽でも起きている。だがベテルギウスのそれはずっと激しく巨大なものだ。
ベテルギウス自体は、木星軌道と同じくらいの大きさで、1つの対流構造(対流セル)は、太陽を周る地球の軌道と同じくらい大きいのだ。
もしかしたらこの激しい熱対流による沸騰が、超高速の自転と勘違いされているのかもしれない。
馬氏らのチームはこれを確かめるため、ベテルギウスのような巨大な対流が起きており、なおかつ”自転していない赤色超巨星のシミュレーションモデルを作り、それが地球からどのように見えるのか調べてみることにした。
その赤色超巨星モデルは自転していない。それでもアルマ天文台で観測されたベテルギウスのように見えるのなら、高速回転は勘違いである可能性が高い。
はたしてシミュレーションが描き出したのは、巨大な対流セルが赤色超巨星の片側から上昇し、もう片側では崩壊して内側に沈んでいく姿だった。
それは観測データ上、自転と解釈することもできるものだ。