人間の脳は環境次第で1万2000年保存可能であることが新たな研究で明らかに (2/5ページ)

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200年前の人の脳を持つオックスフォード大のアレクサンドラ・モートン=ヘイワード研究員 / image credit:Graham Poulter.・これまで考えられている以上に脳は残りやすいことが判明
 だが、今回の新たな研究によって、実際には神経組織は腐敗を防ぐ条件に助けられて、従来考えられていたよりも遥かにたくさん残ることが明らかになった。

 大学院研究者のアレクサンドラ・モートン=ヘイワード氏(オックスフォード大地球科学科)が主導するこの研究は、南極大陸を除く6大陸にまたがる200以上のソース、10以上の言語で保存された4000以上の人間の脳の記録をまとめた。

 これら脳の多くは17世紀中頃までに見つかったもので、最古のものは1万2000年前までさかのぼる。

 縮んで変色したこれらの脳は、エジプトや韓国の王族、イギリスやデンマークの修道士、北極探検家や戦争の犠牲者など多岐にわたるあらゆる身分の人たちのものであることがわかっている。

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ベルギーのイープルにあるシント・マールテン教会の10世紀頃の墓地から発掘された、1000年前の人間の脳の標本 / image credit: Alexandra L. Morton-Hayward/Royal Society Publishing・脳が長期的に残る環境条件
 世界中の文献や歴史家を総動員したこの大規模な研究によって、石器時代のスウェーデンの湖底、紀元前500年頃のイランの岩塩坑の深淵、インカ帝国最盛期にあったアンデスの火山の頂上など、古代人の脳が出土した考古学遺跡は驚くほど多いことがわかった。
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