うれしいニュース。世界最高年齢の野鳥、73歳のコアホウドリが再び恋のお相手を探し始める
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カラパイアでも何度かお伝えしている、コアホウドリのウィズダムさんさんは、2024年で73歳と推定される世界最年長の野鳥だが、新たな恋人を探しはじめたようだ。
彼女の長年の伴侶、アケアカマイさんは、ここ3年ほど姿を見せず、おそらく亡くなったと考えられている。
人生には別れがあれば、出会いがある。ウィズダムさんは、喪服を脱ぎ捨て、悲しい別れを乗り越える決意をしたようで、このほど新しい恋人候補に求愛のダンスをする姿が目撃されたのだ。
・夫に先立たれた可能性のある世界最年長のコアホウドリ
アホウドリ科コアホウドリのウィズダムさんは、1951年生まれと推測されており、今年73歳になる。知られているものとしては世界最高齢の野鳥だ。
老いたとはいえまだまだ元気で、長年の伴侶アケアカマイさん(ハワイ語で「知恵の恋人」という意味だ)と仲睦まじく暮らし、その生涯で30羽ものヒナを産んできた。
北太平洋に生息するコアホウドリは、一夫一妻制で、同じパートナーと長年にわたって関係を結び、一緒に巣を作り、一緒に子育てをする。
夏はベーリング海やアラスカ湾などの涼しいところで暮らし、冬になるとミッドウェー島やハワイ諸島などで繁殖行動を行う。日本でも小笠原諸島などで繁殖が確認されている。
ウィズダムさんもまたミッドウェー島で夫と力を合わせてたくさんのヒナを育ってきた。
ところが2021年、繁殖期にウィズダムさんがミッドウェー島に帰ってきたというのに、アケアカマイの姿はどこにもなかった。
これはちょっと懸念される事態だった。一般に、オスはメスよりも先に帰ってくるからだ。
その後も観察が続けられたが、2022年と2023年にもアケアカマイは姿を見せなかった。このことから、ウィズダムさんは夫に先立たれたのだろうと考えられた。
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年老いてもなお美しいウィズダムさん / image credit:USFWS Columbia Pacific Northwest・ウィズダムさん、新しい恋のお相手探し
長年の伴侶を失うというのは、とても辛いことだ。だが熟女の魅力にあふれたウィズダムさんは、そこから一歩前へ進むことにしたようだ。
ウィズダムさんが新しい恋のお相手と求愛のダンスをしているところが目撃されたのだ。
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image credit:USFWS Columbia Pacific Northwest
コアホウドリは一般に、11月頃にミッドウェー島を訪れて巣作りし、12月に産卵する。だから、ウィズダムさんのお婿さん探しはちょっと遅めだ。
それでも熟女ならではの異性の魅了の仕方は心得ているようだ。
ウィズダムさんの写真を撮影した生物学者ジョナサン・プリスナー氏は、「3月、ウィズダムさんは積極的に求愛していました」と、米国魚類野生生物局の公式Facebookに述べている。
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image credit:USFWS Columbia Pacific Northwest
数年前にウィズダムさんが新しい子宝を授かった時、USFWSの生物学者ベス・フリント博士は、次のように説明している。
コアホウドリは同じ相手と生涯添い遂げますが、伴侶に先立たれた場合など、ひとりになってしまった場合、新しいパートナーを見つけることがありますウィズダムさんの恋が実り、かわいい子供たちが誕生することを祈るばかりだ。
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以下の動画はウィズダムさんではないが、コアホウドリが求愛ダンスをしている様子を撮影したものだ。
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References:Wisdom, World's Oldest Wild Bird, Seen Courting Again After Losing Mate Of 60 Years | IFLScience / Old But Bold: World's Most Ancient Wild Bird Still Looking For Love ≫ Explorersweb / written by hiroching / edited by / parumo
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