イルカを射殺した犯人を捜せ!有力な情報提供者に約300万円の報奨金

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イルカを射殺した犯人を捜せ!有力な情報提供者に約300万円の報奨金
イルカを射殺した犯人を捜せ!有力な情報提供者に約300万円の報奨金

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 先月13日、アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、ルイジアナ州のウェスト・メイズ・ビーチにイルカの死骸が打ち上げられているとの報告を受けた。

 解剖の結果、このイルカは人間により銃で何か所も撃たれて死亡したことが判明した。NOAAの法執行部門は、海洋哺乳類保護法に基づき捜査を開始。

 イルカを殺害した犯人の特定につながる情報を提供した者には、最大2万ドル(現在のレートで約316万円)の報奨金を出すと発表した。 

・ルイジアナ州で打ち上げられた子供のイルカ
 3月13日(水)、ルイジアナ州キャメロン郡のウェスト・メイズ・ビーチで、1頭のバンドウイルカの死骸が打ち上げられているのが発見された。

 死骸はニューオーリンズのオーデュボン水族館に運ばれ、解剖が行われた。その結果、このイルカはまだ子供で、脳や脊髄、心臓などに複数の銃弾が撃ち込まれていることが確認された。

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image credit:Audubon Aquarium Rescue/NOAA

・射殺した犯人を見つけるために報奨金がかけらた
 アメリカでは1972年に制定された海洋哺乳類保護法(MMPA)で、野生のイルカに危害を加えたり餌付けしたりすることが禁止されている。

 MMPAに違反すると、最高10万ドルの罰金と、最高で1年の懲役が科される可能性がある。

 アメリカ海洋大気庁(NOAA)では今回の事件を重く見て、刑事・民事の両方で起訴する方向で情報を求めている。

 犯人の特定や、逮捕・起訴・有罪判決に繋がる有益な情報の提供者には、最大で2万ドル(現在のレートで約316万円)の報奨金が支払われるそうだ。

 実は同様の事件は以前にも発生しており、報奨金が設定されたのも初めてではない。
・ミシシッピ州(2018年)
妊娠中のイルカの死骸が発見された。今回の事件同様、射殺されたことが判明。NOAAでは情報提供者に対し、最高1万5千ドル(現在のレートで約237万円)の報奨金を出すと発表した。
・フロリダ州(2019年)
頭に傷のあるイルカの死骸が発見された。このイルカは先端の尖った凶器で、人間に突き殺されたらしい。この時は3万8千ドル(同約600万円)もの報奨金がかけられた。
・テキサス州(2022年)
ビーチを訪れた観光客が波打ち際に打ち上げられていたイルカを死に至らしめた事件が発生した。

観光客らは弱ったイルカを発見し、その背に乗ったり、一緒に泳ごうとしたりした結果死なせてしまったもの。

NOAAは直接の原因となった観光客を特定する情報の提供者には、最大で2万ドル(同約316万円)の報奨金を出すと発表した。
・人間とイルカの間でトラブルが起こるケースが増加
 残念ながら、アメリカでは近年こういった事件が増えており、アメリカ南東部に限っても、2002年から2020年までの間に、少なくとも29頭のイルカが人為的な原因で命を落としているらしい。

 バンドウイルカは現在のところ生息数も多く、絶滅の危険には晒されていない。だが人間とかかわりを持つことで、今回のような不幸な事件が今後も増える可能性はある。

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image credit:Pixabay

 イルカ・ウォッチングが人気を集めている昨今だが、その一方で、イルカたちに良い感情を持っていない人間もいる。

 例えばイルカに漁獲物を奪われた漁師たちにとっては、イルカは憎むべき相手でしかない。イルカを追い払うために、暴力に訴えるケースも発生しているらしい。

 また、過度に近づいて餌を与えようとする観光客が増えたことで、ボートを見ると寄って来て衝突事故を起こしたり、人間との間でトラブルを起こしたりというケースも増えているとのこと。

 今回の事件の背景に何があったかはまだ捜査中ではあるが、このイルカが明確な悪意を持って殺害されたことは間違いないようだ。

References:NOAA Is Offering $20,000 For Info On Who Shot This Dolphin / written by ruichan/ edited by parumo




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