野生のオランウータンが薬草を使って傷を治療する様子が世界で初めて観察される (2/4ページ)

カラパイア



[画像を見る]

左: アカール・クニンの葉。葉の長さは15~17cm程度。右: アカール・クニンの葉を噛んで治療に使うオランウータンのラクス / image credit:Saidi Agam / Suaq Project・野生動物が薬草を使って傷を治療する初の事例
 アカール・クニンは、「ベルベリン」という抗菌・抗炎症・中枢抑制・血圧降下効果があるアルカロイドが含まれていることから、インドネシアの伝統医療で使われてきた薬草だ。

 またラクスはこの植物を食べもした。周辺には150頭のオランウータンが生息しているが、彼らがこの植物を食べることは滅多にないので、それ自体がとても珍しい行動だ。

 マックス・プランク動物行動研究所のキャロライン・シュプリ氏は、「私たちが知る限り、野生動物が薬効のある植物で積極的に傷の治療を行った事例は、これが初めて」と語る。

[画像を見る]

ラクスの顔の傷(左)2か月後に完全に治癒した(右) / image credit:Armas/Safruddin

 ラクスは1989年生まれのこの地域では支配的なオスの1頭で、顔の両側に大きな頬パッド(オスの第二次性徴)がある。

 研究チームは、あえて傷口に塗っていたことや繰り返し行われたことから、ラクスの行動はたまたまではなく、意図的なものと考えている。こうした行動は、ほかの仲間から学んだものである可能性も考えられる。

 なお薬草が塗られた傷口は、感染症を起こすこともなく、5日以内にはふさがり、2か月後にはほぼ傷口が消えたという。
「野生のオランウータンが薬草を使って傷を治療する様子が世界で初めて観察される」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る