野生のオランウータンが薬草を使って傷を治療する様子が世界で初めて観察される (3/4ページ)
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ラクスの傷の変化がわかる比較写真 / image credit:Laumer et al/Scientific Reports・オランウータンと人間の共通祖先から受け継いだ能力なのか?
こうした行動からは、薬草で傷を治すという行動のベースにある認知能力が、オランウータンとヒトの共通祖先にまで遡れる可能性がうかがわれる。
そうした認知能力が具体的にどのようなものなのかは、まだ調べられていません。
今回の観察は、オランウータンが植物で傷を治療できることを示していますが、彼らがそのプロセスをどの程度理解しているかは不明です(シュプリ氏)オランウータンとヒトの最後の共通祖先が生きていたのは、およそ1300万年前のことだと考えられている。
オランウータンは、チンパンジー、ボノボ、ゴリラをはじめとする類人猿の仲間で、私たち人間に一番近い親戚だ。
オランウータンはそうした親戚の中では私たちの一番の遠縁にあたるが、それでもDNAの97%が共通している。
インドネシアやマレーシアなど、アジアの熱帯に生息するオランウータンは、マレー語で「森の人」を意味し、その名の通り、樹の上の暮らしに適応した世界最大の樹上性哺乳類だ。
ハンモックを作ったり、人の服を脱がせたりと、非常に知能が高く、優れた問題解決能力があることで知られている。
また仲間を観察することで学び、そうした知識や技能を世代から世代へと受け継いでいる。