ウサギ殺人事件やウサギ税まであった!明治時代に巻き起こった空前のウサギブームの悲しい末路… (2/2ページ)
この年の新聞記事には、東京で流行するものとして、ザンギリ頭に帽子、新聞屋、士族の商法、牛肉屋の開店などと共に、「秘密の兎会」なるものが、挙げられていたようです。
兎は、高額で取引される展示即売会や、相撲取や歌舞伎役者のように番付が作られるほどの流行を見せました。ところが、兎ブームは加熱しすぎてしまったようです。
次第に、兎を巡って、殺人事件、偽物の販売、そして税金未納者なども現れたため、事態を重く見た東京府は、兎の売買を認める代わりに
(1)兎の売買を行った者は役所にて登録を義務付けること
(2)兎の所有者は月1円の税金を納入しなければならないこと
(3)無届けでの兎所有が発覚した場合、2円の罰金を徴収することなどを決めた「兎税」
を導入しました。
兎税の導入を契機に、兎の取引価格は短期間のうちに暴落し、兎バブルはあっけなく弾けてしまいました。その結果、兎ブームも次第に収束していきました。
一方、資産価値がゼロとなってしまった兎を売ることもできなくなった人々は、兎の処分に困り、二束三文で売買されたり、川などに捨てたり、鍋にして食べてしまったそうです。
参考文献
赤田光男『ウサギの日本文化史』(世界思想社 1997) 白山映子「明治初期の兎投機―「開化物」とメディアから見えてくるもの」『東京大学大学院教育学研究科紀要』第51巻(東京大学大学院教育学研究科 2011)日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan