伝説の陰陽師・安倍晴明は地味な公務員!まるで”魔法使い”のような呪術の逸話は全てフィクション【前編】 (2/5ページ)
まず彼の素性をざっくり説明すると、第6代村上天皇から第660代一条天皇までに陰陽師として仕えています。
陰陽師というのは、学問の一分野である「陰陽道」に基づいて術を行う方術師のことです。
陰陽道は、中国の陰陽五行説をもとに日本で成立した呪術・占術にまつわる学問・学派と考えるといいでしょう。
陰陽師は、天体を観測して暦を作成したり吉凶を占ったりするのが主な仕事でした。その専門知識と特殊な呪術・呪法を使って人々の災厄を除くこともできましたし、逆に災いをもたらすこともできたといわれています。
天皇から信頼される伝承によれば、安倍晴明は那智山(和歌山県)で修行していた師貞親王(後の花山天皇)の邪魔をする天狗を封じたことでその力を証明したり、病に伏した一条天皇を禊によって回復させたこともありました。
また、藤原道長の命を受けて雨乞いを祈願し、深刻な水不足から民を救うといった超人ぶりを発揮しています。
晴明は時の天皇・花山天皇からの信任が厚く、宮中に何か異変があるたびに呼び出されたといいます。986(寛和2)年には、役所の庇の中に蛇がいた、家鴨が役所のなかに入り込んだ、というだけでも占いを行っているほどです。
彼の陰陽師らしい活躍が記されているのが『古事談』です。