江戸時代の参勤交代制度の“真の目的“とは?「各藩の経済力を削ぐため」は俗説で40年前に否定されていた【前編】 (1/3ページ)
各藩の経済疲弊が目的…ではない
江戸時代に行われていた参勤交代について、皆さんは学校でどのように習いましたか? ネットでの解説などを読んで、その「真の目的」について学んだという人も多いかも知れません。
ご存じの通り参勤交代は、各地の大名たちが江戸に屋敷を構えてそこに妻子を置き、多くの家臣を連れて地元と行き来するという制度です。
園部藩参勤交代行列図(一部)南丹市文化博物館蔵・Wikipediaより
この制度が設置された目的については、長らく次のように説明されてきました。
「幕府に逆らえないように各藩の経済を疲弊させるため」
実際、江戸幕府は戦国時代のような殺伐とした世の中にしないために、あの手この手を使って大名たちの力を削いできました。参勤交代制度も、その一環だったという説明です。
しかしこのような説明は、今の教科書には全く出てきません。これはなぜでしょう?
東大も否定実は、参勤交代という制度には「幕府に逆らえないように各藩の経済を疲弊させるため」という目的はありませんでした。
このように書くと奇をてらった説のように感じられるかも知れませんが、実際、1983(昭和58)年の東京大学の「歴史」の入試問題でも次のように書かれています。