教科書からすでに「士農工商」は削除!実は身分制度・身分序列を表す言葉ではなかった【前編】 (2/4ページ)
しかし、1990年代末には小学校や中学校の教科書から士農工商という表現そのものが消え、2020(令和2)年になると高校の教科書からもついに消滅してしまいました。
このように、現代では少なくとも士農工商という言葉を身分制度・身分序列を表すものとしては扱わなくなってきています。
では、この言葉はそもそもどこから生じたものなのでしょうか。
古代にはあった!士農工商という概念は古代から存在していました。もともとは中国から輸入された概念であり、少なくとも奈良時代には日本でも使われていたようです。
「士」という単語も、もともとは中国の貴族階級を指すものでしたが、17世紀までには武士を指すものとして、日本でも使われるようになっていました。
では江戸時代はどうでしょうか。ここでまず押さえておきたいのは、江戸時代は確かに身分制度・身分序列があったものの、それは意外と流動的なものだったということです。
例えば豊臣秀吉が農民から出世をして天下人になったように、もともと日本の身分制度は想像されているよりも自由なものであり、江戸時代もそれを受け継いでいたところがあったのです。