「誰も傷つかなくていい世界」を作るのにやさしさや本心は必要ない カツセマサヒコさんインタビュー(2) (3/3ページ)

新刊JP

ただ、会社の業務でやっていることとプライベートの話を一緒に語られることへの抵抗感から反論する人もいるはずで、反論せずに黙ってしまったところに雨宮のキャラクターが凝縮されているように感じました。

カツセ:翠さんは彼にとって高嶺の花のような人で、そういう人と付き合って結婚するということは大きな喜びだったはずです。だからこそ、何かあった時のショックも大きいですし、そんな時には言葉が出なくなるだろうなと思いながら書きました。

――企業や実生活を舞台に様々な世代の人が登場する作品ですが、どの世代に向けて書いたというのはありますか?

カツセ:特定の世代に向けて書いたということはまったくないです。「無自覚な加害」は、世代や性別を問わず誰もが行いうることです。自分の加害性に気づいて悩んだことがある人であれば、どんな世代や性別の人でもハッとしてくれるんじゃないかという思いで書きました。

――最後に読者の方々にメッセージをお願いいたします。

カツセ:加害と被害の問題は、考えても答えは出ません。答えが出なくても考え続けること、迷子であり続けることが一番大事なんだと、読み終えたうえで改めて感じていただけたらうれしいです。

(新刊JP編集部)

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