［画像を見る］

　後ろ足が麻痺して動けない同居犬のために、一緒にボール遊びができるよう、気配りを見せる犬がアメリカで話題になっている。

　ミシシッピ州の路上に捨てられていたコナという名前の犬は、後ろ足が麻痺していて、自分の体重を支えられなかった。もちろんボールを追いかけて遊ぶなど夢のまた夢だ。

　だが先月、とある家族に引き取られてから、コナの犬生は劇的に変わった。先住犬たちとも仲良くなって、幸せな犬生を送るようになったコナ。

　中でもモーティという先住犬は、つきっきりでコナを見守ってくれるだけでなく、コナが一緒にボールで遊べるよう、気を配ってくれるのだ。

・ボロボロの状態で保護されたコナ
　保護されたとき、コナは身体中がノミに覆われていて、足を引き摺っているだけではなく、ひどく弱って、お腹を空かせていた。

　ボロボロの状態で、現地の保護団体「アルバート・ドッグ・ラウンジ」に保護されたコナ。この団体は障害を持っていたり老齢だったり、あるいは病に侵され、ホスピスを必要としたりする犬の保護を専門とするレスキュー団体だ。

　保護されて以来7か月、後ろ足が麻痺した彼を引き取りたいという人は誰も現れなかった。・7か月後ついに犬好きな家族に迎えられる
　しかし神はコナを見捨てなかったようだ。2024年6月、ウィスコンシン州に住む家族が、一目見ただけでコナと恋に落ち、彼を家に連れて帰ることに。

　下はコナを引き取って2日目に撮影された映像だ。既にコナは自分に向けられたたっぷりの愛情を、全身で感じ取っているようだ。

TikTokで動画を見る

　その家族が暮らす家には、他にも複数の先住犬がいたのだが、そのうちの1匹のモーティという犬がコナに好意を持ったらしい。・コナのためにボールを目の前に落としてくれる先住犬モーティ
　家族が7月1日に公開した動画では、モーティのコナに対する思いやりが確認できる。

　一度ボールを咥えたモーティは、なんとコナの前にボールを落とし、彼が「取って来い！」遊びに参加できるようにしてあげたんだ。

［画像を見る］

モーティはボールが投げられた場所がちょっと遠過ぎると思うと、自分でパッと拾って来て、コナが拾えるくらいの場所に落とすんです

　そしてそんなコナの様子を、モーティは嬉しそうに見守っているんだよ。

［画像を見る］

　コナはモーティが落としたボールを咥えて、飼い主の元へと運んでくる。嬉しそうな、誇らしげなコナの表情を見てほしい。

［画像を見る］

　だがもしかすると、こんな思いやりにあふれるふたりの様子が見られるのも、あと少しの間かもしれない。

　飼い主さんはコナのために車椅子を購入し、彼の麻痺した四肢の機能回復に努めているんだ。

コナはゆっくりとではありますが、車椅子の使い方をマスターしつつあります。もうすぐ、2匹一緒に走り回れる日が来るといいなと思っています

・車椅子で自由に走り回れる日も近い

TikTokで動画を見る

　そして7月4日、待望の車椅子が届いた。コナは早速車椅子を装着して、自分で歩くことを学び始めた。

　翌日にはモーティがお手本を見せ、コナは車椅子の助けを借りて、自分でボールを追いかけるように。

TikTokで動画を見る

　実は飼い主さんの小さな娘さんは、好酸球性食道炎という難病にかかっているんだそうだ。そんな中でも飼い主さんは、子供たちと愛犬たちが幸せに、快適に暮らせるよう心を砕いているのだ。

　この動画を見た世界中の視聴者からは、「最高の一日になった！」というコメントが殺到している。

・犬も障害のある仲間のために、自分たちの環境を変えて対応できるのに、なぜすべての人間にはそれができないんだろう

・モーティは私が知っているほとんどの人間より優しい心を持っているわ

・人間も他の人たちや障がい者に対して同じような思いやりを持てたらいいのに

・あなたの膝に乗った犬も、あなたのことが大好きなのね

・我が家の犬たちときたら、お互いに借金があるみたいにいがみ合っているのに……

・本当に、人間は動物からたくさんのことを学べると思う

・なんて純粋な子たちなんだろう

　コナとモーティ、そして優しさにあふれる飼い主さん一家の物語は、TikTokで随時更新されている。ぜひ一度遊びに行って、コナと仲間たちのハッピーライフを応援しよう。

TikTokで動画を見る

References:Moment Rescue Dog Helps Paralyzed Sibling Fetch Ball: 'So Pure' / written by ruichan/ edited by parumo



『画像･動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト（カラパイア）をご覧ください。』