採用ミスを引き起こす企業側が学生を見る際の「まちがったものさし」 (2/2ページ)
ただ、「物事を深く考える」という能力はこうしたスピード重視の風潮のなかで置き去りになりやすい。スピードはあるに越したことはないが、ビジネスで必要な複数の能力の一つにすぎない。そしてスピードを武器にする人ほど、誰でも時間を必要とする「考える」ということと縁遠くなりやすく、問題解決やマネジメントの適性が低くなりがちな点も本書では指摘されている。
■本当に必要な能力は面接ではわからないそもそも、採用面接で見えた長所の多くは、入社後に色あせる。「この学生はまちがいなく優秀」と思って採用したのに、入社してしばらくすると現場からは酷評され、期待していたほどの能力がなかったことが露見することは決して珍しくない。
それは、採用面接で把握できる能力情報の多くは、定型作業などの比較的楽な仕事をこなす力や、仕事を覚える力に関係する。しかし、「未知の場面で動く力」や「ゼロからイチを産む力」などレベルの高い仕事をこなすために必要な能力を採用面接で使う場面はほとんどない。そのため、仕事に慣れてきて裁量が増えるにしたがって「本当に必要な能力」の欠如が露呈することになるのだ。
「見えやすい方に目を奪われて採用し、入社後に、見えにくい方の欠如が露呈する」、これが極めて一般的な採用ミスのメカニズムです。(P42より)
まして、仕事自体の能力以前に大事な「やる気」もまた面接で判断することができない。一見、高い意識を持っていたとしても、持続性を伴う本物の意欲を持っている学生は、やはりごく一握りなのだ。
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どんな人材を採用し、どんな人は採用してはいけないか。
本書では、こんな難しい問いに対して、どの企業も参考にできうる指針が示されている。採用に悩む企業は、一読して損はない一冊だ。
(新刊JP編集部)