地球上の二酸化炭素がどこから発生してどう動いているのかを可視化したNASAの動画
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地球上をゆらめく黄色っぽい煙のようなものは、スーパーコンピューターで二酸化炭素を可視化したものだ。
NASAが公開した映像は、2020年1月~3月にかけて宇宙と地上から観察されたデータでシミュレーションした二酸化炭素の世界的な流れを示したもので、どこから多く発生しているかもわかる。
目に見えないものは気にならないものだが、こうやって可視化すると、その動きに圧倒されるかもしれない。
・地球上の二酸化炭素の発生源と流れを可視化
NASAゴダード宇宙センター自慢の「GEOS(Goddard Earth Observing System/ゴダード地球観測システム)」は、一般的な気象モデルの128倍、気候モデルの500倍もの高解像度を誇る。
これにテラやスオミNPPのような気象衛生をはじめ、数十億もの観測地点からのデータを組み合わせて制作されたのが、ここで紹介する動画だ。
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Model Behavior: Visualizing Global Carbon Dioxide・二酸化炭素には脈動するようなリズムがある
GEOSは本来、気象を分析するためのモデルだ。だがゴダード宇宙センターの気候学者レスリー・オット氏らは、これで二酸化炭素を可視化させてみることを思い付いた。
超高解像度の二酸化炭素がどのような様子か見てみたいと思いました
これまでの粗い解像度のシミュレーションではお目にかかれない、噴煙構造などがわかると思いました(レスリー・オット氏)
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彼が話している通り、動画を観れば、発電所や山火事など、さまざまなところから発生する二酸化炭素の流れがよくわかるだろう。
二酸化炭素の煙に脈動するかのようなリズムがあることにお気づきだろうか?
たとえば火災が発生源の二酸化炭素は、昼間に火災が再燃することで増加し、夜には減少する。
地球規模で見るなら、植物の呼吸が大きく関係している。植物は昼に太陽の光を浴びて光合成を行い、二酸化炭素を吸収する。
一方、夜には光合成を行わなず、動物と同様に酸素を吸い、二酸化炭素を吐き出す。
こうしたことが二酸化炭素にリズムを生じさせるのだ。
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・地球温暖化の対応に向けて
この映像では 二酸化炭素が地球全体を渦巻きながら移動する様子も観察できる。つまり二酸化炭素は気候によって大気中に散らばり、最終的に熱を閉じ込める断熱層となる。これが地球の平均気温を上昇させている大きな要因だ。
このような高解像度モデルによる二酸化炭素の可視化は、将来的な気候の動向をより正確に予測し、その悪影響を軽減する戦略を考案するうえで大切な情報となる。
「政策立案者として、そして科学者として、私たちは二酸化炭素がどこから来て、地球にどのような影響を与えるのか、理解しようと努めています」と、オット氏は話している。
ちなみに外務省が子供向けに提供している資料によると、二酸化炭素の排出量の多い国ランキングは以下の通りだ。
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World Bank Open Dataによると、1990-2020の10年間で地球全体の二酸化炭素排出量は 34,344,006ktとなっている。そのうち中国が31.18%、アメリカが14.03%、インドが7.15%、ロシアが4.96%、日本が3.15%だ。
二酸化炭素削減の鍵は特に中国とアメリカ、インドが握っているようだ。
追記:(2024/08/07)本文を一部訂正して再送します。
References:NASA SVS | Model Behavior: Visualizing Global CO2 / written by hiroching / edited by / parumo
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