月にうっすら大気がある理由。隕石の衝突が関与していた (2/3ページ)
だが今回の研究によるなら、月の大気に一番貢献しているのはやはり隕石の衝突で、7割以上はこれによるものだという。残り3割は太陽風の影響だ。
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photo by iStock・アポロ計画で持ち帰られた月の土壌サンプルを分析
シカゴ大学やNASAなどのチームによるこの研究は、アポロ計画で持ち帰られた月の土壌サンプルの分析に基づくものだ。
こうしたサンプルを粉末にして、そこに含まれるカリウムとルビジウムの同位体を調べてみたところ、どちらも揮発性であることがわかったのだ。
つまり隕石の衝突やイオン・スパッタリングによってすぐに蒸発ということだ。
さらに軽い同位体と重い同位体の比率を調べることで、月の大気が主に衝突蒸発によって作られているだろうことも突き止められた。
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photo by Unsplash・過去の研究結果を裏付け
この結果は、過去の研究結果を裏付けている。
2013年、NASAの月探査機「LADEE」は、月を周回しつつ、その大気のくわしいデータを収集。ここから月の大気は隕石の衝突と太陽風によって形成されているだろうと推測された。
例えば、隕石が落下した際に大気中の原子が増加しており、大気がこれに影響されていることがわかる。さらに月食で地球が太陽の光をさえぎると、月の大気の原子が変化することも確かめられた。
だが、こうしたデータは、はっきり結論づけられるものでないうえに、どの原因がどのくらい影響するかといったことを量として表すことまではできなかった。