トルコの古代都市遺跡で見事な大理石の「ゼウスの頭部」が発見される

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トルコの古代都市遺跡で見事な大理石の「ゼウスの頭部」が発見される
トルコの古代都市遺跡で見事な大理石の「ゼウスの頭部」が発見される

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 トルコ西部アイディン県カラカス地区に位置する古代都市アフロディシアス遺跡は、その類まれな大理石彫刻で有名だ。

 最近、発掘中に全知全能の神「ゼウス」の大理石の頭部像が発見され、また新たな遺産がもうひとつ加わった。

 西暦2~3世紀に作られたと思われるこの巨大な大理石の頭部は、アフロディーテ神殿の西50mの地表近くに埋もれていたのだ。

・現代によみがえった全知全能の神、ゼウス
 言わずと知れたゼウスは、ギリシア神話の主神にて全知全能の存在だ。神々の中でも圧倒的な力を持ち、オリンポスの神の最高神とされる。

 宇宙や天候を支配する天空神で、宇宙を破壊できるほど強力な雷を武器とし、人類と神々双方の秩序を守護・支配する神々の王だ。

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アフロディーテ神殿近くで見つかったゼウスの大理石頭部像・見事なつくりの巨大なゼウスの頭部を発見
 髭をたくわえたこのゼウス像は頭部だけで高さ66cmとかなり大きい。西暦2~3世紀にアフロディシアス産の中粒大理石の塊から彫り出されたと思われる。

 ざっと洗浄、保存処理をしたところ、詳かい部分がわかり、かつての古代都市に生きた腕利きの彫刻家たちの熟練技が明らかになった。
髪の毛と髭の見事な鏨(たがね)さばきは、アフロディシアスでトップクラスの彫刻工房の作品といえる。

洗練されたテクニックでゼウスを生き生きと描いていて、まるでこの神が息をして生きているかのような感じがする
 文化観光大臣は声明で述べた。

 このゼウス頭部像の発見は、アフロディシアスの彫刻家たちのスキルの高さだけでなく、ローマ世界における大理石彫刻の中心地としてのこの古代都市の歴史的重要性も物語っている。

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・古代芸術の中心地だったアフロディシアス
 モルシヌス川上流に位置するアフロディシアスは、歴史と芸術に彩られた都市だった。

 紀元前3世紀にアフロディーテ神殿が建設されてから1世紀後に都市ができ、その富と名声はおもに近隣の大理石採石場と職人たちが生み出した見事な彫刻からもたらされた。

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トルコ、アフロディシアスにあるアフロディーテ神殿 / image credit:iStock
 アフロディシアスの大理石彫刻は、ローマ帝国じゅうによく知られていて、ここの彫刻師たちは、サルディス、ストラトニケイア、ラオディケイア、コンスタンティノープル、そしてローマのような主要都市から引っ張りだこだった。

 巨匠の肖像彫刻、神の像、ディオニュソス像など彼らの作品からは、ヘレニズム・ローマ様式最高レベルの職人技がよくわかる。 ・アフロディシアスの彫刻師たちの遺産
 アフロディシアスは、大理石が豊富にとれるだけでなく、彫刻作品の並外れた質という点でもローマ世界で特別な地位を誇っていた。

 芸術家たちが採用した手法、地域の芸術的デザインの水準、洗練された肖像彫刻の創造が、この都市を特別な存在にしていた。

 新たに発見されたゼウスの頭部像はアフロディシアスの歴史の豊かなタペストリーに新たな彩を加え、この古代都市でかつて繁栄した芸術の輝きを垣間見せてくれる。

 この宝の調査と保護が今後も続けられれば、古代世界の芸術と文化の中心としてのアフロディシアスの遺産はさらに明らかになっていくだろう。

References:Zeus Discovery in Ancient Aphrodisias: "As if He Were a Breathing God" | Ancient Origins / written by konohazuku / edited by / parumo



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