14年前に兵庫県で発見された恐竜は新種だったことが判明「ヒプノヴェナトル・マツバラエトオオエオルム」と命名
[画像を見る]
14年前に兵庫県の約1億1000万年前の地層から発見されたトロオドン科の化石は、実は新種だったことが明らかになったそうだ。
白亜紀に生息していたトロオドン科は鳥類によく似た恐竜で、始祖鳥やドロマエオサウルス科なども含まれる原鳥類に分類される。
兵庫県で発掘された化石は、トロオドン科の仲間であることまでは知られていたが、新たな研究によって、トロオドン科トロオドン亜科の新種であることが判明し、「ヒプノヴェナトル・マツバラエトオオエオルム」と名付けられた。
トロオドン亜科では最も古い恐竜の1つで、この仲間の初期の進化を解き明かす手がかりであるそうだ。
[動画を見る]
丹波篠山で発見の新種の恐竜化石 県立人と自然の博物館で展示・兵庫県で発見された白亜紀前期の恐竜の化石
トロオドン科の新種「ヒプノヴェナトル・マツバラエトオオエオルム」は、14年ほど前、兵庫県丹波篠山市の1億1000万年前(白亜紀前期)の地層から発掘された。
発見者は地元の地層調査グループの松原薫さんと大江孝治さんで、新種の名前は両氏にちなんだものだ。
これまで鳥に近い「トロオドン科」の仲間とされてきたが、前足の指の骨にくぼみが1組あるなど、ほかのトロオドンにはない特徴が見つかったことから、このほど新種であることが明らかになった。
『Scientific Reports』(2024年7月25日付)に掲載された研究では、ヒプノヴェナトル・マツバラエトオオエオルムの特徴として、ほかにも次のように説明されている。
[画像を見る]
兵庫で発掘された新種の恐竜の化石 / image credit:doi: 10.1038/s41598-024-66815-2
まず指の骨を分析したところ、第1指と第3指の形がかなり違うのに対し、機能的には似ていることが明らかになっている。
これはトロオドン亜科ではないトロオドン科の恐竜とは異なる特徴で、トロオドン亜科において手の動きに変化が生じていただろうことを示すという。
また走る力に関係する足のモザイク的な特徴も見られるそうだ。
1億1210万年~1億640万年前の前期白亜紀に生きていたヒプノヴェナトル・マツバラエトオオエオルムは、これまでに発見されたトロオドン亜科の仲間としては最も古いものだ。
そのためこの仲間の初期の進化の変遷をうかがい知れる貴重な手がかりとなるという。
そういえば私はこの夏、ジュラシックシリーズを1から見直ししているところなのだが、あれを見ちゃうとどうしても「ヴェロキラプトル」が犬のように思えてきて、いとおしくなっちゃうよね。
日本でもラプトルの化石見つからないかな?新種とか亜種とか。
References:New Species of Troodontid Dinosaur Identified in Japan | Sci.News / written by hiroching / edited by / parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』