ジャングルで40日間木に縛りつけらていたと訴えた女性、実は自作自演だった

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ジャングルで40日間木に縛りつけらていたと訴えた女性、実は自作自演だった
ジャングルで40日間木に縛りつけらていたと訴えた女性、実は自作自演だった

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 インド西部にあるマハーラーシュトラ州のジャングルで、衰弱し、やせ細った女性が木に鎖でつながれた状態で発見された。

 女性はアメリカ国籍のラリータ・カイ・クマールさん(50)で、病院に搬送されると、夫によって40日間もの間、木につながれたまま放置されていたとメモで伝えた。

 だが彼女の話にはおかしな点も多かった。捜査が進むと、どうやらラリータさんは精神疾患を患っており、そもそも「夫」など存在しないことが判明したのだ。

・ジャングルで木に鎖でつながれた女性を発見
 2024年7月27日、インド西部の大都市ムンバイから約450km離れた、シンドゥドゥルグ県のジャングルで、ラリータさんが発見された。

 近くにあるソヌリ村の羊飼いが、女性の叫び声を聞いて警察に通報したのだ。
その声は山の中腹にある森の方から聞こえてきました。行ってみると、女性が片足を鎖で木につながれた状態で、獣のように叫んでいました
 発見当時、彼女は鉄の鎖で木に縛られており、話すこともできないほど衰弱していたという。

 何日間も食事をとっていなかったらしく、身体は極度に痩せ細り、脱水症状を起こしていたそうだ。 ・夫に木に縛りつけられたと主張するも矛盾点が
 警察は現場に駆けつけると、彼女の鎖を切断し、治療のため病院へと搬送した。

 病院で彼女は筆談で捜査官の質問に応え、自分が夫との口論の末、夫の手で木に縛り付けられ、40日間もの間放置されていたと語った。

 筆談の中で、ラリータさんは「私は犯罪被害者です」と主張していた。だが調べが進むうちに、彼女の話からは矛盾点がいろいろ出て来た。

 まず、彼女は40日間もつながれたまま放置されていたと語っているが、人間が飲まず食わずでこれほど長く生き延びることは不可能である。

 捜査官たちは、現場から、彼女のアメリカのパスポートのコピーや携帯電話、タブレット、31,000インドルピー(約54,000円)を発見したため、窃盗の可能性は排除された。

 さらに、インドのマイナカードとも言うべきAadhaarカードも見つかったが、そこに登録されていた現住所は、南インドのタミル・ナードゥ州のものだった。

 女性は10年ほどインドに住んでいるという。 ・実は夫は存在しなかった。精神を病んでいたことが判明
 調べが進むうちに、彼女はそもそも結婚したことがなく、夫なる人物も存在しないことが判明した。

 さらに、彼女が精神疾患をわずらっている可能性が浮上してきた。彼女の所持品には、精神疾患の治療薬も含まれていたのである。

 最終的にラリータさんは、自分が結婚しておらず、実はビザの期限切れと手持ちの現金が少ないことに不安を感じ、自分の片足を鎖で木につないだことを認めた。

 彼女は最初、地元の病院に搬送されて治療を受けたが、現在は別の精神科施設に収容されているとのこと。
ラリータさんは食事をとり、歩き、運動もしています。彼女は治療を受けており、私たちは彼女の身体に不足していた栄養素も与えています
 彼女が入院している精神病院の、サンガミトラ・プーレ院長はこう語っている。その容態は改善を続けており、米国にいる家族にも彼女の容態は伝えられているそうだ。

 この事件を報じる現地のニュース番組はこちら。

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Maharashtra: U.S Woman Found Chained To Tree In Forest, Ex-Husband Charged With Attempted Murder
References:Emaciated U.S. Woman Found Chained To Tree In India Admits She Did It Herself / written by ruichan/ edited by parumo



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