スイスの酪農家がサイバー攻撃を受け、母牛とお腹にいた子牛が死亡 (2/4ページ)
以前のバージョンのソフトウェアを入れることで、前年のデータは回復できたからだ。
もともとオンライン搾乳システムを導入するまでは、70頭以上いる牛たちの管理は手動でやっていたのである。今すぐにシステムが復旧しなくても、大きな問題はないと思われた。・最新のデータが得られず、牛の母子が命を落とす結果に
だが、この選択が深刻な結果をもたらしてしまう。ビルヒャー氏はシステムを通じて牛たちのリアルタイムの生体データを受け取れなくなっていたため、緊急事態をすぐに認識することができなかった。
もっとも重要となる、現在どの牛が妊娠してどれくらい経過しているのかがわからなくなってしまったのだ。
ある日、1頭の牛が床に横たわったまま動かなくなってしまった。その牛は妊娠しており、胎内で子牛が死んでいたのだ。
母牛を救うために、あらゆる手を尽くしたが、結局、安楽死させるしかなかったという。
結果として母子2頭の命が失われ、今回の攻撃でビルヒャー氏が被った損害は6,000フラン(約102万円)を超えることに。
ここには牛たちの妊娠状態を把握するために獣医に依頼した診察費用と、新しいコンピューターの購入費用も含まれる。
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image credit:photoAC・農家にもサイバーセキュリティ対策が求められる時代
実は同様の事件が、2023年末にイギリスでも報告されている。メールで送られて来た添付ファイルをクリックしてしまいネットワークがダウン。搾乳の順番や、トラクターによる畑の作付け状況がわからなくなってしまったという。
搾乳ロボットは日本でも導入するところが増えており、人手不足の解消や作業時間の短縮など、省力化に大きな効果を発揮しているようだ。
1頭の搾乳にかかる時間は10分程度。牛にとってもストレスが減るというメリットもあるらしい。