実は昔話「桃太郎」には、桃を食べたおばあさんが若返り桃太郎を産む ”回春型パターン”が古くから存在していた! (5/6ページ)

Japaaan

こうして昔話集などに収録されたそれは、数万単位の膨大な量で、そのなかで桃太郎の類話は大きな割合を占めています。これが、いろいろな桃太郎が存在した証といえるでしょう。

変な桃太郎がいっぱい!……だったのに

「若返り説」を全否定するわけではないんです。江戸時代の絵本は貴重な資料であり、「出版された桃太郎」の元祖であることは間違いないでしょう。ただ、「これが桃太郎の唯一無二の原作だ!」という解釈が浸透し、昔話の広大無辺な世界が狭まってしまうのが、もったいないのです。

桃太郎という名の少年の物語は、星の数ほど存在します。桃が川を流れてくる音も「どんぶらこ」だけではありません。「おばあさんから生まれた桃太郎」も、たくさんの桃太郎の一部なのです。

そんな桃太郎が、明治時代には近代的な絵本になり、教科書に載り唱歌として歌われます。こうした出版物では、赤本のような回春型が消え、果生型が主流になりました。それだけでなく、物語がひとつの型にはめらるという現象がおこります。日本中の変で楽しい桃太郎たちは、いつしか忘れられていきました。

文明開化によって変わった桃太郎。そこには「教育上よろしくない」だけでない事情がありました。

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