幸せってなんだろう……幸福度世界一のフィンランドの人たちに学ぶ「幸せの秘訣」

マイナビウーマン

幸せってなんだろう……幸福度世界一のフィンランドの人たちに学ぶ「幸せの秘訣」
幸せってなんだろう……幸福度世界一のフィンランドの人たちに学ぶ「幸せの秘訣」

「365日いつでもサンタクロースに会える!? フィンランド北部で夢のような時間を過ごしてきた」「水風呂代わりの『湖』へドボン! 本場・フィンランドのサウナで心が浄化された」でラップランド・ロヴァニエミでの旅をお届けしましたが、観光3日目はさらに北の「サーリセルカ」へ。ここはロヴァニエミより自然豊かで、車を走らせるとトナカイたちをよく見かけるようなのどかな町です。

ラップランド滞在3日目にして分かってきたのは、7年連続で幸福度世界一に選ばれているフィンランドの人たちの幸せの秘訣。「ここにずっといたら、私も幸せになれるのかも……」と感じずにはいられない滞在ができました。

野生のベリーを摘み、口に頬張る! 夏〜秋ならではの楽しみ

フィンランド人たちが、毎年夏〜秋に行うのが野生の「ベリー摘み」。どの森で摘んでも問題ないのですが、ラップランドには赤・黒・黄色などたくさんのベリーが生息していて、中には毒をもったベリーも! そこで今回は、「Arctic Sky Lapland」の「Wild food souvenir workshop in Lapland(72€)」に参加し、オーナーのミンナさんと森を歩きながら、おいしいベリーの見分け方を教えてもらいました。

ミンナさんは幼い頃から家族とベリーを摘み、さらに大学でベリーやキノコなどについて専門知識を学んだスペシャリスト。ベリーを見分けるポイントは実より「葉」で、写真は左からリンゴンベリー、ビルベリー、クロウベリーです。ビルベリーはブルーベリーの一種ですが、野生のビルベリーは果肉の中まで赤くて濃厚。クロウベリーと比べると、実の色は同じ系統でも葉の形が全く異なるので、判別できます。フィンランド人はベリーをパパッと10粒くらい摘んで頬張っていて、マネして食べてみるとベリーの甘さが口いっぱいに広がり、とてつもなくおいしかったです……!

夏〜秋に行くなら、「Lapland-style Home Cooking Course, Saariselkä(125€)」もおすすめの体験。森でミンナさんと一緒に食べられるキノコを探し、自分で採ったキノコを使ったクッキングを楽しむことができます。残念ながら今年はキノコが不作で、私は2〜3種類しか見つけることはできませんでしたが、ポルチーニ茸や松茸も自生しているそうですよ!

この日のランチは「コタ」というフィンランドの小屋で味わうミンナさんお手製の「マッシュルームスープ」と「クラウドベリーのタルト」。黄金色の「クラウドベリー」はどこにでも生えているわけではないので、ほかのベリーに比べて希少。しかしミンナさんは今年たっぷり収穫したそうで、その一部をタルトで堪能しました。ミンナさんが森から収穫した食材を使った料理はどれもおいしく、その豊かな生活をおすそ分けしていただいた気分でした。Arctic Sky Laplandは宿泊もでき、アクティビティはメールやコンタクトフォームから問い合わせが可能です。

・Arctic Sky Lapland

住所:Ruijankeino 2, 99830 Saariselkä HP:https://arcticskylapland.com/

自分で釣った魚を食べる! 湖で魚釣りを体験

食材は自然から手に入れるーーそれがラップランドで生きる人たちの古くからの考え方。川や湖での魚釣りも盛んに行われていて、観光客も自分で魚を釣ることができます。Luontolomaの「Fishing trip to the wilderness lake Taimenjärvi(80€)」は必要な道具をすべて貸してくれる魚釣り体験アクティビティ! Luontolomaのスタッフ・ピーターさんに教えてもらいながら、私も自分の食料を得るために魚釣りに挑戦しました。

TaimenjärviはLuontolomaが所有する、トラウトなどが釣れる湖。ピーターさんに基本の投げ方を学んだら、あとはひたすら釣れるまで頑張ります。投げては糸を巻き、投げては糸を巻き……フィンランドの大自然で釣りをしていると無心になり、気がついたら1時間過ぎていました! 1匹も釣れず残念でしたが、メディテーションをするように釣りを楽しめました。

本当は釣った魚を食べる……はずでしたが、ピーターさんが事前に用意してくれたサーモンを満喫。薪火の近くで塩のみふったサーモンフィレを、約1時間かけてじっくりと焼いた一品です。ピーターさんは元料理人ということで、味付けは塩だけなのに絶品……! 焚き火を眺めながらコタ(小屋)で味わうサーモンは、思い出に残るおいしさでした。

・Luontoloma

住所:Lutontie 3, 99830 Saariselkä HP:https://www.lapinluontolomat.fi/en/

スモーキーな香りに包まれる、有名な「スモークサウナ」を体験

サーリセルカを訪れたら、体験したいのが「スモークサウナ」! 煙突がなく、燻製のようなスモーキーな香りに包まれながら身体を温められるフィンランドの伝統的なサウナの一つです。ウルホ・ケッコネン国立公園に隣接する「Suomen Latu Kiilopää」は日本のサウナ好きがここを目的に行くほど有名なスモークサウナ施設。宿泊もしくは日帰りで体験できます(サウナ利用料:21€)。

水着に着替えたら、いざスモークサウナへ! 男女別の更衣室があり、貴重品は小さなロッカーに預けられます。スモークサウナは壁や椅子に煤(すす)が付いているため、タオルは持ち込まないのが吉。公共のサウナなのでほかのご家族やカップルと一緒にサウナを楽しみました。するとサウナ好きのお父さん、サウナストーンにバシバシ水をかけて、湿度が上昇! 温度計がなかったので正確な温度は分かりませんが、体感温度は80〜90度くらいだったと思います。

ロウリュ効果で身体をポカポカに温めたら、歩いてすぐの川でクールダウン。この日の水温は11度で、さすがに入って30秒が限界の冷たさ! でも、サウナ→川→外気浴を繰り返すと、気持ち良いのです。フィンランドの自然の中で体験するサウナは、やっぱり日本と違う……。ちなみにサウナハットに付いているのはスモークサウナの煤で、身体についたものはすぐに川で流せましたよ。

・Suomen Latu Kiilopää

住所:Kiilopääntie 620 99830 Saariselkä HP:https://www.kiilopaa.fi/en/

国立公園に隣接するホテル「Santa’s Hotel Tunturi」

サーリセルカで泊まったのは、さまざまなホテルが集まるアウトドアリゾート内の「Santa’s Hotel Tunturi」。8棟の宿泊棟&レストラン棟からなる大きなホテルで、ウルホ・ケッコネン国立公園に隣接しているため、自然を感じながら滞在を楽しめます。

宿泊した「Kontio Suite」は、客室内にサウナがあるラグジュアリーなお部屋。プライベートな空間で、自分好みのサウナを楽しむことができます。テラスが付いているので、澄み切った空気を吸いながら外気浴も可能!

朝食&ディナーはホテル内の「Kaltio」で。フランスの美食家が集う「シェーヌ・デ・ロティスール」に認定されているレストランで、質の高いラップランド料理を提供しています。朝食ビュッフェでは、フィンランドらしいミートボールをリンゴンベリーのソースと一緒にいただきました!

ディナーはワインが進むトナカイ料理がおすすめ。「TRADITIONAL SAUTÉED REINDEER(27.80€)」はトナカイの細切り肉をソテーしたもので、マッシュポテト&リンゴンベリーのソースで味わいました。肉×ベリーの組み合わせはフィンランドの定番。爽やかなベリーの酸味と濃厚なトナカイの肉はとてもマッチしていて、フィンランドらしさをたっぷり堪能できました。

・Santa’s Hotel Tunturi

住所:Lutontie 16, 99830 Saariselkä HP:https://santashotels.fi/en/hotels/saariselka-hotel-tunturi/

自分でベリーを摘み、キノコを採り、ラップランドの食生活を体験できたサーリセルカでの滞在。ラップランドのみなさんは自分や家族が生きる分だけの食材を自然から受け取り、感謝しながら生きていることを実感することができました。多くは望まず、今あるものに感謝ーーそれが、もしかしたら幸福度世界一の秘訣なのかもしれません。

そしてサーリセルカでも、残念ながらオーロラは見られず! 「Santa’s Hotel Tunturi」では夜に窓の外をのぞくとオーロラが見えることもあるそうですが、運をほかで使ってしまったようです。観光最終日、さらに北上した「イナリ」で果たしてオーロラは見られるのか……? 最後の記事で、その結果をお届けします!

※€ 1=157.58(2024年9月18日現在)

取材協力:Visit Finland、Visit Rovaniemi、Lapland North Destinations、フィンエアー/Finnair

(撮影・取材・文:小浜みゆ)

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