いまだ作者不詳の名作『平家物語』、実は吉田兼好が『徒然草』に正体を書いていた!?その人物とは? (2/3ページ)
ちなみに、平家物語は口承で伝わってきた「語り本」系と読み物としての「読み本」系に分類されます。
ここで述べている全12巻というのは語り本の「八坂流」系のものにあたります。平家四代の滅亡で終わる、いわゆる「断絶平家」12巻本のことです。
そして、語り本にはもうひとつ「流系」の諸本があり、こちらは壇ノ浦で海に身を投げながら助けられ、出家した建礼門院が念仏三昧に過ごす後日談や、侍女の悲恋の物語である「灌頂徴」があります。
こうしたいくつかの種類や、先述したような加筆・増補の経緯もあっていろいろとややこしい点もまた、原作者の正体の特定を難しくしている一因でしょう。
答えは『徒然草』にあり!?さてそれで、肝心のその原作者ですが、これについては過去に何人もの名が挙げられてきました。
その最古のものは、鎌倉時代末期に吉田兼好が唱えた「信濃前司行長」説です。