戦国武将・織田信長が舞った「人間五十年…」はそもそも何の曲?その作品名と元ネタはこれだ! (2/3ページ)
まあ明智光秀の軍勢に包囲されている状態で、それどころではなかったというのが常識的な見方でしょう。
いずれにせよ、信長がこの舞を非常に気に入っていたことは間違いありません。
元ネタは『平家物語』さて、この「人間五十年……」は、歌詞の一部だけが有名になりすぎており、そもそもこれは何という作品なのか? と聞かれたら回答に窮する人も多いのではないでしょうか。
これは、先述した通り幸若舞というジャンルに属する謡曲の一部で、タイトルは『敦盛』。
題材となったのは『平家物語』の一節で、平清盛の甥にあたる平敦盛が、一の谷の戦いで熊谷直実に討たれる場面です。
信長は、鷹狩や相撲観戦、茶の湯を趣味としていましたが、舞も好んでいました。
とはいえ、能はあくまで見るものであり、また客人に見てもらうために演じさせるものであり、自分で演じることはなかったようです。
信長が自ら演じたのはもっとシンプルな舞で、なかでもこの『敦盛』を得意としていました。
織田信長の意外な一面?歌の内容は、「人の一生は五十年だというが、下天に比べたら、ほんの一瞬にすぎない」という意味です。
少し解説すると、「下天」とは仏教用語で、四天王とその一族が住むところを指します。