大河「べらぼう」繁盛しても地獄の吉原。五代目・瀬川花魁(小芝風花)の運命を左右した3冊の本【前編】 (2/5ページ)
心情の変化や瀬川らしい心意気、彼女の運命を左右した3冊の本について探ってみました。
大繁盛するほど花魁たちの負担が増す地獄の吉原
蔦重が手がけた『籬の花』は、ライバルの西村屋(西村まさ彦)が出版した『新吉原細見』の半額で、しかも「花の井花魁が五代目瀬川を襲名」という最新情報を掲載したために飛ぶように売れました。
そして、瀬川に一目会いたいという客が激増し妓楼・松葉屋も大繁盛します。けれども、その分、花魁は体も心も酷使して客の相手をしなければならなくなったのです。
懐紙を口にくわえた高位の遊女。次のお座敷に急いでいるのか。三代歌川豊国画、歌川国久
嫌われ者の客、精力絶倫で乱暴な「強蔵」吉原では、精力絶倫で乱暴な性行為をしかける客は「強蔵(つよぞう)」という隠語で呼ばれて嫌われていました。けれども繁盛している妓楼はそんな客でも受けてしまうのです。
高いびきで寝る強蔵の横で起き上がる瀬川は、体が痛むのか苦しそう。