17万人が驚がくした〝命がけの雛飾り〟 圧巻の118段...「日本の誇りです! 凄すぎる」と絶賛の声

「絶対に転んではいけない命がけの雛飾り」
2025年2月22日、そんな衝撃的な言葉とともにXに投稿された1枚の写真が大きな話題を呼んだ。
投稿者は、庭師であり写真家としても活動する「こーいち」(@niwashi_koichi)さん。その写真は、ひな壇に見立てた長い階段に、美しく並べられた無数の雛人形を捉えている。
それだけでも驚くべき光景だが、さらに凄まじいのはこの飾り付けの舞台裏。こーいちさんのつぶやきは、はこう続いている。
「毎日朝8人で1時間をかけて全て設置し、夕方8人で1時間をかけて全て撤収する。雨が降ったら即時撤収、止んだらまた設置の日々」
えっ、これを毎日!? どういうこと!? 撮影者・こーいちさんに話を聞いてみた。
「本当に命がけ」の雛飾りこーいちさんが話題の写真を撮影したのは、静岡県・東伊豆町の素盞嗚(すさのお)神社。21日のことだったという。
「雛飾りを見た瞬間、衝撃を受けました。これだけの数をどうやって管理しているのか不思議だったので、スタッフの方に聞いたんです。そしたら、涼しい顔で『毎日やってますよ』って(笑)」(こーいちさん)
素盞嗚神社は、伊豆稲取駅から徒歩10分ほどの場所にある。
伊豆稲取では1月20日~3月31日の期間、稲取温泉旅館協同組合が主催する「第28回雛のつるし飾りまつり」を開催中。
2025年は2月15日~3月9日まで、素盞嗚神社でも飾り付けがされていた。同組合の公式サイトによると、階段に雛人形を並べ、その脇に地域の伝統的な飾りである「つるし飾り」を吊り下げていたんだとか。
また、組合に属する「自家源泉の宿 竜宮の使い」は公式Facebookで「ボランティアで毎朝並べて、毎夕仕舞っています。旅館組合で当番制で行っていますが、本当に命がけなので気を付けて一歩一歩足を踏み外さないようにしています」と発信している。
その段数、なんと118段。ひな人形の数は、約600体。
なるほど......。これはまさに、地域の人々の努力と情熱が生み出した「芸術作品」なのだ。
圧巻の光景に、X上では17万件を超えるいいねの他、
「素晴らしい。皆さんの努力の賜物だったのですね」 「118段雛飾りを、8人だけで1時間で、設置も撤収も毎日行うとは。確かに転べないですね」 「日本の誇りです! 凄すぎる」 「すごい 誰か努力してくださっている人が居るから私達が感動を味わうことが出来る」
など、雛飾りの美しさや地元民の努力をたたえるコメントが多数よせられている。
伊豆稲取の雛飾りは「日本三大つるし飾り」のひとつ実はこの伊豆稲取のつるし飾りは「日本三大つるし飾り」のひとつ。江戸時代後期からの風習で、母や祖母たちが娘や孫娘の初節句を祝うため、生まれたものだという。
今では毎年1月から3月にかけて稲取の街中でつるし飾りが見られる「雛のつるし飾りまつり」開催され、多くの観光客が足を運ぶ人気のイベントとなっている。
素盞嗚神社の118の雛飾りの展示はすでに終了しているが、メイン会場の「文化公園 雛の館」の展示は、まだ続く。
艶やかで繊細なつるし飾りが無数に展示され、会場全体が華やかな雰囲気に包まれるのは、3月31日まで。
親の深い愛情と幸せへの願いが込められた、色鮮やかに揺れる雛のつるし飾り。
歴史と伝統が息づく稲取温泉で、華やかな布細工の美しさに触れながら、温かみのある日本のひな祭り文化を感じてみてはいかがだろうか。(ライター:わかつきなつみ)