ぜひ我が妻に!戦国武将・鍋島直茂が一目惚れしたワイルドすぎる女性「彦鶴」のエピソード (2/3ページ)
さぁ台所はてんやわんやの大騒ぎ。なんせ龍造寺隆信は何百、何千の軍勢を率いていたものですから、城じゅうの炭を焚いても間に合いません。
なかなか鰯が焼けずにいたところを、彦鶴はのれんの陰から見ていました。
しかしとうとう我慢し切れず、彦鶴は台所へ飛び出しました。
「そなたら、左様なことでは日が暮れてしまう。わらわにお貸しっ!」
彦鶴は言うが早いか、すべての竃(へっつい。かまど)から炭と言う炭をすべて掻き出します。
「左様なことをされては、鰯が焼けませぬ」
「いいから黙って見ておいで!」
次に彦鶴は何百尾はあろう鰯を炭の上に転がし、大きな団扇(うちわ)で力の限りに扇ぎ立てました。
「あぁ、鰯に炭がついてしまいます」
「黙らっしゃい!」
一気に火力が上がったことで鰯に火が通り、たちまち数百尾の鰯が焼き上がります。
「さぁ、箕(み)をお貸しっ!」
竹で編んだ箕を炭の中に突っ込み、ガサガサと鰯をすくい出しました。
「鰯に炭がついております」
「大の男がそんなこと気にしておれませぬ。さぁ次を焼きますよ!」
こんな具合でどんどんと鰯を焼き上げ、すっかり全軍に鰯を配り終えたのです。
