日本文化の奥にひそむ問い――「日本の禅」と出会い響き合ったドイツ哲学者たち【後編】 (2/2ページ)
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マルティン・ハイデガー
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座禅や岡田式静坐法といった身体と心を一体にする修行を体験し、人間が「存在に目覚める」ための道を、肌で感じ取ったのです。
彼は後にこう語りました。
「ハイデガーが求めていた“本質的な存在への目覚め”は、日本の禅の中にすでに生きていた」と。
帰国後、デュルクハイムは禅の精神と身体的な実践を融合させた療法をドイツ国内に広め、多くの人々に新しい生き方を提案しました。
こうしてハイデガーの哲学は、日本の禅と交差し、さらにデュルクハイムによって西洋にも新たな形で根づいていったのです。
日本文化は、単なる伝統美や形式だけではありません。
その奥には、「生きるとはなにか」という普遍的な問いが、静かに、しかし力強く流れています。
禅の教えも、ハイデガーの哲学も、デュルクハイムの実践も、今もなお、私たちに問いかけ続けています。
「あなたは、《いま》を生きていますか?」と。
参考文献
マルティン・ハイデガー 著、 高田 珠樹(訳)『存在と時間』(2013 作品社) カールフリード・グラフ・デュルクハイム著、下程勇吉(監修))『肚―人間の重心』(2003 麗澤大学出版会) Karlfried Graf Dürckheim Zen and Us. Arkana Publishing, 1991.日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan