転職、昇進――周りと比べて焦る春。新生活を“迎えない”人が落ち込まなくていい理由 (2/3ページ)
■アラサーになって自分の“持ち前のタイプ”を実感した
このことに気づいたのは、自分に合った働き方をようやく理解できるようになってきたからだ。
職場には、無理をし続けた方がモチベーションが上がる人もいれば、一度火がつくと数カ月の激務を走りきれるような人もいる。そんな働き方をする同期や先輩たちに憧れて、自分をそういう枠に当てはめようとした時期もあった。
でも、28歳を過ぎた頃から、ちょっとした無理がすぐに体調やメンタルの波に響くようになってきた。頑張る方向を見誤ると、自分がすり減っていくだけという当たり前のことを、ようやく体で理解したのだ。それから徐々に、仕事の達成感よりも、日々のコンディションを整えることに意識が向くようになり、自分の“持ち前のタイプ”を認めざるを得なくなった。
■働き方は個性。得意なことはみんな違う
働き方って、ポケモンのタイプみたいなものだと思う。
私は攻撃技が得意で燃え続けられる“ほのおタイプ”でもないし、長時間戦い抜けるスタミナ型の“かくとうタイプ”でもない。ましてや、一撃必殺みたいな飛び道具を持った“エスパータイプ”のような才能型でもない。
多分、私は“くさタイプ”か“ノーマルタイプ”だろう。激務モードは5日が限界だし、環境の変化には弱い。目の覚めるような攻撃よりも、少し地味に見える防御や補助が得意。そんな自分を少しずつ肯定できるようになってきて、心の底から「まあいいじゃん」と思えるようになったのが今日このごろ。
人によって、得意な技や特性は異なるし、能力が発揮できる環境も異なるはず。本当は、派手な成長を追い求めるより、自分の体と心の耐久性や、周囲との相性をちゃんと知ることが重要なのだ。
■変わらない春も焦らなくていい
もちろん、焦りが無くなったわけではない。変化を迎えた人を見ると、「このままでいいのか」と思う瞬間はいまだにある。
でも、そもそも私たちは皆、全く異なるコースのマラソンを走っている。誰かのゴールは、自分にとっては通らなくていい分岐点かもしれないし、自分の折り返し地点が、他人からはゴールに見えることだってある。