仕事か、家庭か。キャリアにも人生にも悩むアラサー女性が後悔しないために今すべきこと

こんにちは、トイアンナです。2023年、「なぜ、女性は年収が伸びないのか」を明らかにした研究が、ノーベル賞を受賞しました。結論だけ言うと「女性は、時間外労働ができないから」年収が伸びないのだそうです。
逆に言えば、男性は夜中や早朝に呼び出されるかもしれないかわりに、高い給与を得ていたのです。
■家庭を優先せざるを得ない女性たち
なぜ、私たちが柔軟に、言い換えればオンコールで働けないか。理由は明確で、そこに子どもがいるからです。だから、女性でもバリバリ働く人は出世しています。そして、そろって独身です。
「もっと男も家事育児をやれよ!」と、叫んできたのが平成までの私たちですが、実は男性は自動的に「オンコール」な仕事を割り振られてしまうので、彼らも精いっぱい。そのうえ家事育児なんてやったら、過労死しちゃうよね。
……じゃあ、私がキャリアダウンしますよ。と、妥協しつつも「こんなはずではなかった」と感じている。それが、私たちの世代です。そりゃあ、子どもを持つ人も減りますよね。
絶対に出世したい! とか、絶対に子どもが欲しい! と、スタンスが決まっている人はいいでしょう。あとはリスクを取るだけだ。けれども、悩める女性はどこへ行けばいいのか、その道筋を、誰も描いてくれません。
■後悔はいつも「やらなかった」ことに起きる
私は「全部ほしかった」人間です。つまり、仕事は好きだし、子どもも欲しかった。それで両方を追求することにしました。「もう無理かも」と思ったことは、何度もあります。この先、心が折れるかもしれません。
しかし、そこに後悔はありません。なぜなら、やれるだけやりきったからです。人生における後悔の多くは、「やらなかった」ことから生まれます。もっと真剣に勉強しておけば良かった、あのとき付き合っておけば良かった、やっぱり進学しておけば……。
こういう、「やらなかった」後悔は、尾を引きます。私も、後悔しているのは「やらなかった」ことばかり。どうせなら、ダメ元でも東大受験すれば良かったと、なんと2008年時点での選択ミスを今も悔やんでいます。
この後悔を払拭するには「やる」しか無いんですね。つまり、東大を受け直すしかない。働きながらだと、かなりしんどいです。多分無理。だから一生後悔するんだと思います。
■悩むくらいなら、どれかにコミットした方がいい
ですから、悩むくらいなら何でもいいから「やった」ほうが良いです。やったことは、後悔しません。もちろん、失敗もあります。しかし、失敗が後悔にならない。「だって、あのときの私ができうる限り、ベストを尽くしたんだから」と、自己肯定感を高めてくれます。
アイドルを始めても良い、婚活に全力投球しても良い、年収を最大化するために、転職したって良い。さすがに違法なことはストップをかけたいですが、とりあえず合法なら、やってみたほうが良い。やりきって「あー、大変だった!」と言えたほうが、成功しても失敗しても後悔しません。
■決断のリミットは35歳と40歳に置く
そういう意味で、タイムリミットが決まっているのは出産です。子どもが嫌いなら、産む必要はありません。選択的DINKS(子なし共働きカップル)もたくさんいます。ただ、幸せそうに生きているDINKSの夫婦は、子どもを持たない人生を「選択」しています。子どもがいない人生を歩むことに、きちんと全力投球しています。だから、後悔しないのです。
同じDINKSでも「結婚して、そのまま子どもをなんとなく作らなかった」夫婦は、40歳を超えてから、やっぱり子どもが欲しかったとどちらかが言い出し、泥沼の戦争を始めることがしばしばあります。
あるいは、「なんとなく結婚しなかった」女性が35歳を過ぎてから「やっぱり、結婚したい」と婚活をスタートしたものの、マッチする男性の少なさに絶望することもしばしばあります。なぜなら、世間の男性は35歳までにあらかた結婚していますし、その他の男性も、出産しやすい年齢である35歳以下の女性を求めるからです。
「なんとなくやらなかった」ことで、多大なツケを払わされるのです。
■いま、ここで腐らないために、30歳から女性ができること
まずは、35歳までに「結婚する、しない」「産む・産まない」の決断を完了させましょう。自分で期限を設けるのです。それまでは、趣味と仕事に全力投球する。なぜなら、全力投球して出世ができなければ、それはそれで諦めがつくからです。35歳なら、フリーランスや副業など、新しい選択に手を出す体力もあります。
いまいる場所で、女性だからと昇給や昇進が望めないなら、やっぱり35歳までに転職したほうが良い。35歳以上は管理職でないと、転職が難しくなるからです。
「悩める」のは、あくまで時間があるから。タイムリミットを考えてみると、あなたは35歳で自動的に「結婚や出産以外の道を選び、出世も選ばなかった人」という扱いを受けるのです。そんなの、悔しくないですか。だったら、まずは目の前のなにかひとつに、力を注いでみてください。
(文:トイアンナ、イラスト:タテノカズヒロ)