エコだがお尻に厳しい…トイレットペーパーがなかった時代、日本人は何で拭いていたのか?

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エコだがお尻に厳しい…トイレットペーパーがなかった時代、日本人は何で拭いていたのか?

新型コロナウイルスが感染拡大した際に、そSNS上で「トイレットペーパーが品薄になる」というデマが拡散しました。信じた人々の買い占めによって品薄状態が発生しましたが、デマはデマなので、実際には国内に在庫は豊富にあり、ここ数日で品薄状況はかなり解消しました。

ところで、いざ追い込まれてふと気になった、「トイレットペーパーのなかった昔ってどうしていたんだろう」という疑問。というわけで今回はトイレットペーパー前史をご紹介します。

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平安時代はサスティナブルだった

図・籌木 Wikipediaより

日本では、長い間紙は大変貴重だったため、使い捨てにしない用具として、貝殻や籌木(ちゅうぎ)と呼ばれる木片をトイレットペーパー代わりにしていました。

12世紀後期中葉(平安時代と鎌倉時代の端境期)の日本で描かれたとみられる絵巻である旧河本本『餓鬼草紙』の一図である「食糞餓鬼図」には、路上で童子が排便している場面が描かれており、実際に籌木を使っている様子を見て取る事ができます。

壮絶な世界…。飲食の飢えに苦しむ餓鬼道の世界をショッキングに描いた絵巻物「餓鬼草紙」

子供が高下駄を履いて大便が身体につかないようにし、手に籌木を持って踏ん張っている様子が描かれているのがお分かりでしょうか。これは、籌木を支えにして勢いよく排便すれば尻を汚さずにすむとしていたそうです。

仮に汚してしまった場合には、今のトイレットペーパーと同じようにお尻を拭く用途にも使用したため、糞箆(くそべら)なんていう呼び方もされていました。

まあ、決して綺麗な話ではありませんが、よくよく考えれば これぞ昨今世界的トレンドワードとなっている「サスティナブル=環境破壊をせずに持続可能なこと」の実践に他なりません。

トレンド最先端が平安時代にあったとは、驚きですね。

江戸時代まで使われていた

この籌木は、長いあいだ使われ続けており、一部では江戸時代後期(近世末・19世紀)まで使用されていたのだとか。江戸時代の飛騨郡代の手紙には以下のような記述が残されているそうです。

「村方はもちろん、町中でも下層の者は便所で紙は用いず、木べらを使っています」。

寒さの厳しい飛騨の地では、決して資源が豊富であったわけではなく、裕福ではない住人たちは皆、木べらで拭いていたという現状があったのです。

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