男装も艶やかもこなすスーパーアイドル!戦国時代の巫女・出雲阿国が起こした「かぶき」の衝撃【前編】 (3/3ページ)
読者の皆さんにとっても、その勇気ある姿勢は鮮烈に感じられるのではないでしょうか。
流行の拡大阿国の「かぶき踊り」は瞬く間に広まりました。京都をはじめ各地で評判となり、観客が押し寄せる様子は記録にも残っています。彼女の舞台は単なる芸能ではなく、町人たちにとって大きな楽しみであり、時代の空気を象徴するものでした。
阿国の肖像や詳しい記録は多く残っていません。しかし絵巻や当時の記録から、彼女が圧倒的な人気を誇り、まさに時代のスターであったことは間違いありません。
ただし、流行が広がれば問題も生じます。阿国が生み出した「かぶき踊り」は、やがて風紀や秩序を乱すとして批判を浴びるようになりました。
次回は、禁止と弾圧を経て、それがいかに「歌舞伎」という伝統芸能へと変化していったのかを見ていきましょう。
参考文献 有吉佐和子『出雲の阿国』(1969 中央公論社) 小笠原恭子『出雲のおくに―その時代と芸能』(1984 中公新書) 服部幸雄『歌舞伎成立の研究』(1968 風間書房) 吉川清『出雲の阿国』(1953 田中書房) 河竹登志夫『歌舞伎』(2001 東京大学出版会)日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan