朝ドラ「あんぱん」ヒロインのモデル 小松暢には次女(河合優実)と三女(原菜乃華)が実在。それぞれの生涯 (3/4ページ)
瑛はやなせスタジオの「金庫番」として勤務。帳簿・資金管理の中核ですから、信頼と管理能力を買われてのことでした。
彼女の几帳面さ、数字に強い性分も垣間見え、創作家の周辺を着実に支える「縁の下の力持ちになったとも言えるでしょう。
やがて暢は自身の病を得て入院。この時期の前後くらいに、瑛も通帳や印鑑の管理から離れたと思われます。
この“縁の下”の役回りが、ドラマにおける“蘭子”のキャラクター造形(まじめで実務に明るい妹)と自然に重なりますね。
没年は平成15(2003)年ごろと伝わりますが、戸籍・追悼録レベルの裏づけが一般公開資料に乏しいため、ここでは「諸説あり」としておきます。
金庫番を託された瑛は、義兄のやなせからも信頼できる身内だと思われていたようだ。
「宝塚」という光――宝塚音楽学校を夢見た三女朝ドラ「あんぱん」では、三女・メイコは歌手を夢見る少女として描かれました。
史実の圀も、宝塚音楽学校への進学を夢見ていたと伝わります。家族のあいだでは「むしろ暢の方が向いている」と勧められた逸話があり、のちにデザイナー・作詞家としても歌心を持つ暢像とも響き合います。
三女が舞台への扉を叩こうとした――その事実だけで、音楽と演劇が池田姉妹の呼吸そのものだったことが見えてきます。圀が舞台へ踏み出せたかは記録が乏しく不詳ですが、「歌うこと」をめぐる切なる志こそ、彼女の生涯の核心に近い気がします。