戦国最強フリーランス忍者・加藤段蔵の狂気!卓越した才能が招いた悲劇の最期とは?【後編】 (2/5ページ)
国宝「古今和歌集仮名序」(巻子本)仮名序の冒頭(Wikipediaより)
ルーツと影響さて、ところで段蔵が使ったとされる幻術には、興味深いルーツが見え隠れします。
牛を飲み込むような術は、中国から伝わった「散楽」という芸能の中にある馬腹術に似ていると指摘されています。
また、遠く離れた場所から相手を斬るような術は、加賀の兵法者・草深甚四郎が使ったとされる水切りの術とも共通点があります。
これらは現代の視点で見れば、高度なトリックや心理誘導を駆使した手品の一種だったのかも知れません。
しかし、戦国の世においては恐怖の対象でしかありませんでした(もちろんこれらのエピソードが作り話である可能性もありますが)。
加藤段蔵の生き方は、特定の主君に生涯忠誠を誓う一般的な武士や、里の掟に従う忍者たちとは大きく異なります。彼は組織に属さず、自分の才能だけを頼りに生きる一匹狼でした。
上忍から仕事を与えられるのを待つのではなく、自ら大名にプレゼンテーションを行い、契約を勝ち取ろうとするスタイルは、現代で言うところのフリーランスそのものです。
司馬遼太郎をはじめとする歴史小説家たちが、彼を「癖の強い一匹狼」として好んで描くのも頷けます。