【豊臣兄弟!】松平元康(松下洸平)の“金色の鎧”が話題!18歳の元康がまとった金陀美具足の由来と特徴

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【豊臣兄弟!】松平元康(松下洸平)の“金色の鎧”が話題!18歳の元康がまとった金陀美具足の由来と特徴

NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第3回放送「決戦前夜」では、大高城に兵糧を運び込む任務を成し遂げた松平元康(松下洸平)が、ふと懸念の色を見せていました。

「上手く事が運び過ぎている……太守様に知らせるべきか……」

そんな元康が着ていた金色の鎧、視聴者の間でも印象に残った人が多いはずです。

あの鎧は、いわゆる金陀美具足(きんだみぐそく)と言い、金粉を散らした漆で仕上げた、華やかなのに品のあるマットな質感が特徴です。

そこで今回は、この金陀美具足がどんな技法で作られ、なぜ“金陀美”と呼ばれるようになったのか。さらに誰が用意したのか(義元の贈り物説/家臣説)や、史料が伝える元康の活躍ぶりと合わせて紹介します。

久能山東照宮所蔵 金陀美具足

なぜ“金陀美”と呼ぶ? 誰から贈られたものなのか?

この金陀美具足は金溜塗(きんためぬり)という技法で塗装されており、それが訛って金陀美具足と呼ばれたそうです。

金溜塗とは漆を塗った上から金粉をまぶすことで、華やかでありながら下品にならないマットな質感を出しているとか。

松平元康が桶狭間の前哨戦である大高兵粮入(おおたかひょうろういれ)に臨んで着用したと言われるものの、誰が用意したのかははっきりしていません。

一、今川義元(大鶴義丹)が贈った?

一、永年の雌伏を耐え抜いた家臣たちが贈った?

以前の大河ドラマ「どうする家康」では、野村萬斎演じる義元が松本潤演じる元康に贈っていましたね。

果たして今回の元康が着ているのは、どういう経緯が設定されているのでしょうか。

金陀美具足を校正すつ“7パーツ”を見ていく

元康の金陀美具足は兜・面頬・大袖・胴・籠手・佩楯・脛当から構成されます。それぞれ見ていきましょう。

徳川家康所用 金陀美具足(画像:Wikipedia)

頭形兜(ずなりかぶと):頭部からうなじにかけて保護。頭の形(ずなり)にデザイン。 面頬(めんぼお):頬と顎、そして喉を保護する。 大袖(おおそで):腕の動きを妨げないよう小型化している。 二枚胴(にまいどう):腹と背に鉄板を当てて胴体を保護する。 籠手(こて):手首から肘にかけて保護。両腕に着用する。 佩楯(はいだて):腰に巻いて太もも部を保護する。 脛当(すねあて):膝からくるぶしまでを保護する。

各パーツが黒い糸で縅(おど)されているから黒糸縅、二枚胴の鎧と防具一式が揃っているから二枚胴具足と呼ぶのですね。

史料が示す松平元康の活躍ぶり

果たして大高兵粮入の大任を果たした元康ですが、それに満足することなく鷲津砦と丸根砦を攻略しました。

その時の様子が『信長公記』と『徳川実紀』に記されているので、一緒に読んでみましょう。

……今度(こたび)家康ハ朱武者(あけむしゃ)尓て(にて)先懸(さきがけ)をさせられ大高へ兵粮入(ひょうろういれ)鷲津丸根にて手を碎(くだき)御辛労なされたる尓依て人馬の休息大高尓居陣也……

※『信長公記』廿四・今川義元討死之事

【意訳】こたび元康は朱武者として先駆けを務め、大高兵粮入だけでなく、死闘の末に鷲津砦・丸根砦を攻略した。さすがに兵馬を休めるため、大高城に入ったという。

朱武者(明武者)とは夜明けから早朝にかけての武者働き、いわゆる朝駆け(夜討ちの対義語)を指します。

もし当日が晴れていれば、金陀美具足をまとって朝陽を浴びる元康の姿は、さながら日輪の化身に見えたかも知れませんね。

月岡芳年「尾州大高兵糧入図」

……君もその先隊におはし給ひ。先丸根の城をせめ落したまひ。やがて鷲津も駿勢せめおとす。義元大高城は敵地にせまり大事の要害なればとて。鵜殿にかへて君をして是を守らせ……

※『東照宮御實紀 巻二』永禄三年

【意訳】桶狭間の合戦では元康も先鋒を務め、先に丸根砦を攻め落とし、続く鷲津砦も駿馬の勢いで攻め落とした。義元は「大高城は敵前の要衝であるから、元康に護らせよう」と言って鵜殿長照(うどの ながてる)と交代するよう命じる。

この時わずか18歳の元康に重要拠点を預ける義元の采配は、それだけ元康の将器を見込んで、かつ信頼していたのでしょう。

その期待を裏切って、敵前逃亡してはいけませんよ(※どうする家康では、第1回放送から家臣を置いて大高城から逃亡)。

終わりに

金陀美具足をまとい、思案する松平元康(松下洸平)。NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」公式サイトより。🄫NHK」

今回は松平元康が着ていた金色の鎧・金陀美具足(金陀美塗黒糸縅二枚胴具足)について紹介してきました。

果たして松下洸平演じる松平元康は、小一郎(仲野太賀)や藤吉郎(池松壮亮)とどのような関係を築いていくのでしょうか。今後の活躍に期待しています!

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※参考文献:

小和田泰経 監修『完全保存版 戦国武将 武具と戦術 甲冑・刀剣のことから合戦の基本まで』枻出版社、2015年6月 宮崎真澄ら編『新装版 日本甲冑の基礎知識』雄山閣、2006年2月

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