ロシア皇太子襲撃『大津事件』条約改正が吹き飛びかけた国家の危機…天皇の謝罪、自害者まで (2/3ページ)
皇太子の訪問は国威発揚の一大イベントでしたから、失敗すれば日本は後進国扱いされ、ロシア南下の口実を与えかねません。政府は素早く報道管制を敷き、天皇自ら見舞いと謝罪を行います。
また一般市民も謝罪や見舞いを行い、自害する者まで現れ(これはやり過ぎですが)ロシア皇帝のアレクサンドル三世からは友好的な反応を得ることができました。
この事件は二つの歴史的影響をもたらしました。一つ目は司法の独立です。政府は死刑適用を望みましたが、大審院長の児島惟謙が政治的圧力をはねのけ、殺人未遂の判決を下しました。
日本の印象は?二つ目は条約改正交渉の頓挫です。事件の責任を取って青木らが辞職し、せっかくの交渉が中断されてしまいました。