組織と人材のミスマッチを減らせるか 生年月日×統計解析×AIで人物傾向を探る「ETOGRAM」 (2/5ページ)

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自己申告に左右されにくい視点として活用し、面接時の質問設計やオンボーディング、上司と部下の接し方などに落とし込む構想だ。永尾氏は、スタッフの癖や考え方を把握することで、コンプライアンス違反の未然防止にもつなげたい考えを示す。もっとも、個人を断定的に捉えるのではなく、傾向を理解することで、組織の中での活躍の仕方やトラブルの予防策まで提示することを目指すとしている。

なぜ生年月日なのか 自己申告に依存しない人物推定へ

永尾氏がこうした仕組みを構想した背景には、自身の経験がある。本人によれば、同じ努力をしていても、所属する組織や業界が変わることで評価が一変する場面を経験し、人は努力だけでなく環境に大きく左右されるという理不尽さを感じたという。

その後、8年間で延べ9000人を超える個別相談に向き合う中で、「能力はあるのに人間関係でつまずく」「環境が合わず急に燃え尽きる」といった、いわば“もったいない離脱”を数多く見てきた。一方で企業の人事判断は、面接時の印象や自己申告に寄りがちで、配属後のミスマッチや早期離職、トラブル対応によって現場が疲弊するケースも少なくないという。

そこで着目したのが、変えられない出生情報だった。生年月日を起点に、先入観を抑えた統計的な人物推定ができれば、採用と定着の精度を高められるのではないか――。そうした発想からETOGRAMの開発を始めたとしている。

「能力があるのに辞める」背景にある設計ミス

永尾氏は、定着しない理由の多くは能力不足ではなく、役割期待や裁量、評価軸、上司との相性といった「設計ミス」にあるとみる。ETOGRAMでは、候補者や社員が力を発揮しやすい条件と、つまずきやすい条件を整理したうえで、採用時には面接での見極めポイントや質問例を示す。

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