再生医療を変えるか、「DEL-1」が秘める老化制御の可能性―― 健康寿命を左右する新常識 (2/3ページ)

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日米独の5,000人を対象としたデータでは、20代までをピークに、30代から50代にかけて濃度が大幅に減少し、70代以上では極めて低い数値を示す傾向が確認されている。前川教授は「年を取ると怪我の治りが遅かったり風邪を引きやすかったりするが、これを若いうちの状態に戻せれば非常に有益」と述べ、DEL-1の維持が老化抑制の鍵になると見ている。

DEL-1の特長は、特定の部位にとどまらず全身の組織に作用する「汎用性」にある。

例えば、超高齢社会で課題となっている骨粗しょう症については、2026年1月に発表された研究により、DEL-1が骨を作る「骨芽細胞」の老化細胞を選択的に取り除くことが示された。前川教授によれば、現在の骨粗しょう症治療は骨の破壊を止めるものが主だが、DEL-1を誘導することで「老化細胞を除去し、副作用を抑えながら骨を作り、改善する」という、根本治療に近いアプローチが可能になるという。

また、腎臓や脳もDEL-1を多く産生する主要な器官である。

「1箇所の臓器が不調になると、全身のDEL-1が減少し、他の臓器もまた不調になってしまう可能性がある」と前川教授は指摘する。特に腎不全と全身のDEL-1減少には密接な関わりがあり、十分なDEL-1を維持することが、要介護の一歩手前とされる「フレイル(虚弱)」の予防に直結すると考えられている。

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