再生医療を変えるか、「DEL-1」が秘める老化制御の可能性―― 健康寿命を左右する新常識 (3/3ページ)

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実際に、DEL-1を高く維持したマウスは、通常のマウスに比べ約220日、つまり寿命の4分の1ほど長く生きるという結果も得られている。

高額な費用や高度な手術を伴う従来の再生医療とは異なり、DEL-1を活用した手法は「投薬」や「生活習慣の改善」という身近な手段で実現できる可能性がある。前川教授は、日常生活でDEL-1を増やす方法として、エビデンスに基づいた2つの習慣を提案している。

一つは、継続的な運動である。「1日1時間のウォーキングを1か月続けると、DEL-1量が約1.5倍に増加する」という臨床データが示されている。

もう一つは、「アマニ油(オメガ3脂肪酸)」の摂取だ。1日大さじ1杯のアマニ油を1か月続けることで、同様に約1.5倍になることが期待できる。オメガ3には、DEL-1の産生を阻害する酵素の働きを抑えるメカニズムがあるためだ。ただし、酸化しやすい性質を持つため、前川教授は「できあがった味噌汁や納豆などに直接かけて摂る」といった、摂取法を推奨している。また、アマニ油を取り入れたレシピも紹介された。

現在、前川教授の研究グループは、唾液からDEL-1量を測定し、それに基づいた「体内年齢(DEL-1年齢)」を算出する取り組みを始めている。青森県弘前市での大規模な住民健診プロジェクト(岩木健康増進プロジェクト)においても、DEL-1を健康指標の一つとして確立するための調査が進んでいる。

前川教授は、「数値を一度測るだけでなく、2回目、3回目と測って、生活改善によりどう良くなっていくかを見ていただくことに価値がある」と語る。

年齢という抗えない指標に代わり、個人のコンディションを客観的に管理する。DEL-1マネジメントは、個人の生産性を維持し、持続可能な医療環境を築くための、新たなヘルスケア・プラットフォームとなる可能性を秘めている。

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