命令だけで動く時代は終わった【書籍発売『米国海軍大学元教官が教える自律型チームのつくり方』】 (2/3ページ)
・作戦テンポの高速化(経営判断にもスピード力が求められる)
・敵の変化(競合他社に加えて外資系やスタートアップ、個人事業主なども参戦してくる)
・味方の変化(多国籍、雇用形態の違いなども、メンバーの多様化)
・作戦環境の変化(インターネットの普及以降、圏域は全世界に拡大している)
こうして見ると軍事マネジメントは、経営にも応用できるものだとわかります。重要なのはいかに組織を構築するかなのです。
◆自律型チームの育成法(GUIDESモデル)とは?
本書では著者独自のメソッドとしてGUIDESモデルも紹介されています。これはどのようなものなのでしょうか。GUIDESとは案内人、指導官、手引き、ガイドをという意味であり、チームを理想的な状態に導くものです。
これは航空業界で事故防止や安全確保の観点から考案されたクルー・リソース・マネジメント(CRM)を応用・発展させたものです。それぞれの要素を見ていきましょう。
・目的と目標(何が目的かをはっきりさせ、目的に向かう中間地点の目標を明確にする)
・状況確認(状況を分析して今後の環境の変化を予測する)
・情報伝達(復唱やダブルチェックなどを併用してビジネスで起こりがちな「言った・言わない」問題をなくす。上下関係無くすぐに意見を述べられる風通しを用意する)
・意思決定(意思決定まではボトムアップ、意思決定後はトップダウンを意識し、全員に納得感のある合意結成・意思決定を行う)
・ワークロード管理(余裕のあるスケジュールと人員配置)
・チーム形成(冷静な意見交換を通じて課題を整理して合意形成を行い、よい空気を作る)
本書では細かい整理とマーキングがなされていますので、わかりやすい構成となっています。
このほか、それでも軍事にはなじみがないという読者に向けて、本書では豊富なコラムや事例も紹介されています。日本海軍の軍人だった山本五十六から、メジャーリーグで活躍する大谷翔平まで取り上げられています。