「個人が変わっても組織が変わらない」のはなぜか? エグゼクティブ・コーチングの盲点を突く「社長+幹部一体型」の勝算 (2/3ページ)

TREND NEWS CASTER

本プログラムの特徴は、社長や幹部を個別に支援するのではなく、経営者の想いの明確化から幹部による共有、そして現場での実行までを一連のプロセスとして統合している点にある。

従来の個別セッションでは経営者のビジョンが現場で停滞したり、幹部研修だけでは経営方針と実務が乖離したりする課題があった。本コースでは、まず経営者の課題や判断基準を明確化し、幹部がそれを自身の目標へと落とし込む。これにより、指示待ちの組織から、共通の判断基準のもと自律的に提案・実行できる組織構造への転換を促す。

意識変容には時間を要するため、6ヶ月から2年の長期伴走を前提としている。また、知見を横展開するための「プロコーチ養成・認定コース」も構築中だ。ここでは、単なるコーチング技術だけでなく、経営者の心理を読み解き、組織の仕組みに落とし込む実践力を重視する。一方で、企業の組織文化や成長段階は多様であるため、既存の枠組みを当てるだけでなく、コーチ自身に高度な経営視点と現場理解が求められる点は課題と言える。

数字の成長と「自分ごと化」の事例――ベトナム進出企業などにみる意識変化実態

本プログラムの導入企業や受講生からは、経営者の軸明確化と幹部の自立性向上に関する成果が数多く報告されている。グループコーチングを通じて、幹部が経営課題を「自分ごと」として捉える意識変革が促されていることが要因だ。

具体例として、ベトナム進出企業では経営者の想いを言語化・再定義し、現地メンバーの価値観に合わせた発信を行うことで、従業員の自発的な提案を引き出す組織へと転換した。また、多忙な経営者が行動指針の策定により意思決定の軸を持ち、ワンマン体制から権限移譲へと組織変革を果たしたケースもある。受講生からは、「指示」よりも「支援」を重視するリーダーシップへの意識変化も聞かれる。ただし、これらの好事例が全ての市場環境で一律に再現されるかについては、今後さらなる実証データの蓄積が必要である。

「「個人が変わっても組織が変わらない」のはなぜか? エグゼクティブ・コーチングの盲点を突く「社長+幹部一体型」の勝算」のページです。デイリーニュースオンラインは、エグゼクティブ・コーチングコーチング経営者社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る