観光地を「物語の舞台」にすると何が変わる? 体験型観光が地域に求められる理由 (2/3ページ)
地域に残る歴史や伝説などをもとにオリジナルの物語をつくり、参加者が登場人物の一人としてその土地を巡る。
従来の観光では、旅行者と地域の関係は「訪れる側」と「迎える側」に分かれやすい。一方、物語の中に参加する仕組みを取り入れることで、旅行者が地域について考えたり、住民や地域資源に接したりするきっかけを増やすことができる。
同社では、同じ考え方を企業や団体向けにも展開している。
企業向けの「エンカイ」では、企業理念やビジョンなどを物語として表現し、参加者が体験することで、社内コミュニケーションやチームビルディングにつなげる狙いがあるという。ただし、体験型イベントは参加した瞬間の満足度が高くても、その効果が長期間続くとは限らない。
観光であれば再訪や地域消費につながるのか。企業研修であれば、その後の組織行動に変化が生まれるのか。体験を一過性のイベントで終わらせないためには、その後の効果をどう測るかも重要になる。
「日本全体をテーマパークに」という構想
プレイング株式会社は今後、「ニッポン丸ごとテーマパーク」というビジョンを掲げ、各地で物語を活用した観光コンテンツを展開していく方針だ。
同社の事業は、「ビジコンOSAKA2022」で大阪市産業経営協会賞となにわあきんど塾同友会賞を受賞したほか、「LED関西2024」のファイナリストにも選出されたという。
こうした外部評価は、旅行とエンターテインメントを組み合わせた事業モデルが、ビジネスコンテストなどで一定の関心を集めていることを示す一材料ではある。
ただ、全国展開を進めるうえでは、地域ごとに事情が異なる。
有名な歴史や伝説を持つ地域もあれば、観光資源をどのように見せればよいのか模索している地域もある。