観光地を「物語の舞台」にすると何が変わる? 体験型観光が地域に求められる理由 (3/3ページ)
物語として成立させるには、地域に眠る素材を調査し、住民や自治体、観光事業者などとの合意形成を進めることも必要になる。
さらに、継続的にコンテンツを運営するためには、演者や企画者をはじめとした人材の確保、収益性、季節ごとの集客なども考えなければならない。
「地域全体をテーマパークのように捉える」という発想を、実際の観光ビジネスとしてどこまで持続可能な形にできるかが、今後のポイントになりそうだ。
体験型観光は地域活性化につながるのか地域観光では、有名な観光施設を新たにつくるだけでなく、既に存在する歴史や文化、暮らしそのものを観光資源として捉え直す動きも広がっている。その意味で、地域の物語を掘り起こし、参加型のコンテンツとして再構成する手法は、一つの選択肢といえる。
一方、体験型観光を実施しただけで地域活性化につながるわけではない。旅行者の滞在時間や消費額が伸びるのか、再訪につながるのか、地域側にも継続的な利益が生まれるのかといった視点が必要になる。旅行と舞台創作を組み合わせたプレイング株式会社の取り組みは、観光地を「見る場所」から「参加する場所」へ変える試みの一例だ。
こうした物語型の観光コンテンツが一時的なイベントにとどまらず、地域経済や観光の持続性にどこまで寄与できるのか。今後は、実際の運営事例や経済効果も含めて検証していく必要がありそうだ。

【取材協力】
プレイング株式会社
代表取締役 山本知史
https://www.gekidanplaying.com/