子どもの「やり抜く力」は習い事で育つのか チアダンス教育が抱える可能性と課題 (2/3ページ)
一方で、競技者として高い実績を持つことと、子どもへの指導力は必ずしも同じではない。
特に初心者や幼い子どもの場合、完成度の高い演技を求めるよりも、本人の発達段階や性格に合わせた指導が必要になる。
相原氏は、基礎を重視しながら、生徒ごとの成長スピードに合わせることを意識していると話す。
実際、同スクールでは少人数制や個々の成長ペースに合わせた指導を掲げている。
ただし、スクールが拡大すれば、代表者本人だけですべての生徒を見ることは難しくなる。
個人が持つ競技経験や指導ノウハウを、ほかの講師にどのように共有するか。その仕組みづくりもスクール運営では重要になる。
「一人ひとりに寄り添う」と規模拡大は両立するか習い事ビジネスでは、教室数や生徒数が増えるほど、一定のカリキュラムや指導マニュアルを整備する必要性が高まる。
その一方、画一化を進めすぎれば、子どもの性格や成長速度に合わせた対応が難しくなる場合もある。
Ciel Starでは、レッスン前後のフォローや、生徒一人ひとりへの対応を重視しているという。
こうした方針は小規模な教室では実践しやすいが、生徒や講師が増えた場合にも同じ水準を保てるかが課題になる。
例えば、講師間で指導方針を共有する研修や、生徒の成長状況を記録する仕組みなど、個人の力量だけに頼らない運営が必要になる。
これはチアダンスに限らず、スポーツスクールや学習塾など、教育サービス全般が抱える問題でもある。
習い事にどこまで「教育効果」を求めるか文部科学省も、学校外で行うスポーツや文化活動などを、子どもの心身の発達や豊かな感性につながる活動として捉えている。
一方で、習い事に求めるものは家庭によって異なる。
競技力を伸ばしたい家庭もあれば、体力づくりや友人との交流、楽しめる居場所を求める家庭もある。