私のバス代を払ってくれた見知らぬ男性。彼にとっては何気ない親切だったのかもしれないが(東京都・50代女性) (1/2ページ)
バスに乗り込んだ後で、所持金が1万円札しかないことに気付き、パニック......。読者のみなさんのなかにも、そんな経験がある人がいるかもしれない。
東京都在住の50代女性・Kさんもその一人。
しかし、彼女はある人のおかげでピンチを切り抜けられて......。
<Kさんからのおたより>
遠い昔のことですが、今でも忘れられない出来事があります。
今から38年前、就職のために上京しました。
最初は会社の寮に住んでいましたが、その後転職し、町田駅からバスで10分ほどの場所にある賃貸アパートで、初めての一人暮らしを始めました。
そこから台東区まで毎日通勤していたのですが、慣れない一人暮らしと長い通勤で、毎日へとへとでした。
不安と疲れの中で...自分のことにかまっている余裕もなく、慌ただしく過ごしていたある朝のことです。
いつものようにバスに乗り、降車する段になって、財布の中に小銭がまったくないことに気づきました。
持っていたのは、なんと1万円札だけ。
「どうしよう......」と慌てふためいていた私に、見ず知らずの男性が声をかけてくださり、私のバス代まで払ってくださったのです。
その場では、精一杯お礼をお伝えしました。
けれど、それ以上のお礼をすることもなく、気がつけば月日が流れてしまいました。
今でも、あのときの男性のことをふと思い出すことがあります。
あの方にとっては、もしかしたら何気ない親切だったのかもしれません。
でも、当時の私にとっては、不安と疲れの中で差し伸べてもらった、とてもありがたい優しさでした。
あのとき助けていただいたことを、私は今でも忘れていません。
あの時の男性が、今もお元気でいらっしゃることを心から願っています。
38年前のあの日、本当にありがとうございました。
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名前も知らない、どこにいるかもわからない......。