少子化でも360人が通う「地域の習い事」 そろばんとダンスを両立する理由 (2/3ページ)

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50年続く「そろばん」とダンスはなぜ同居するのか

同社の事業の背景にあるのが、地域で約50年続いてきた「西春速算学会西支部」だ。

埜田氏はそろばん教室を営む家庭で育ち、その後、プロ球団のチアリーダーとして活動した経験などを経て、ダンススクールを立ち上げたという。

一見すると、そろばんとチアダンスはまったく異なる習い事に見える。

一方、企業側から見ると、どちらも子どもや保護者と長期間関わる教育サービスという共通点を持つ。

既存の教育事業を続けながら、新しい分野のスクールを立ち上げることは、時代によって変化する習い事の需要に対応する一つの方法でもある。もっとも、事業を増やせば運営は複雑になる。

そろばんとダンスでは、必要となる指導者の能力も設備も異なる。それぞれの教育内容を維持しながら、人材や資金をどのように配分するかを考えなければならない。

「長く続いてきた事業があるから、新事業もうまくいく」と単純に考えることはできない。

既存事業の信用や顧客との関係を生かしながらも、新しい事業については別の運営ノウハウを構築する必要がある。

福祉施設への訪問で生まれる「学校外」の接点

同スクールでは、通常のレッスンだけでなく、福祉施設を訪問する活動なども行っているという。ダンスの発表を通じ、普段接する機会の少ない世代と関わる経験を設けている。地域の習い事教室がこうした活動を行うことには、競技や技術を学ぶだけではない側面がある。

子どもにとっては、教室や学校とは異なる人たちの前で発表する機会になる。一方、福祉施設側にとってどのような意味を持つのかについては、参加者によって受け止め方も異なるだろう。

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