少子化でも360人が通う「地域の習い事」 そろばんとダンスを両立する理由 (3/3ページ)
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そのため、こうした活動を「地域貢献」や「教育効果」と単純に評価するのではなく、地域との接点をつくる一つの取り組みとして捉える方が適切だ。
また、訪問活動やイベントにはスタッフの準備時間や移動なども必要になる。通常のスクール運営と並行しながら、どこまで継続できる仕組みをつくれるかも重要になる。
360人規模でも「個別対応」は維持できるか習い事教室では、規模が小さいうちは代表者や限られた講師が直接多くの生徒を見ることができる。
一方、生徒数や拠点数が増えると、個々の講師に依存した運営には限界が出てくる。
指導方針をどう共有するのか。講師による指導内容の差をどう抑えるのか。保護者とのコミュニケーションを誰が担うのか。360人規模のスクールを継続的に運営するためには、教育内容だけでなく、こうした組織づくりも必要になる。
特にダンスのように指導者の経験や個性がレッスンに反映されやすい分野では、すべてをマニュアル化することも難しい。
個々の講師の良さを残しながら、スクールとして一定の指導方針をどう保つかが問われる。
地域の習い事は「コミュニティ」になれるのか少子化によって子どもの数は減っても、家庭が求める教育や体験の内容が一様になるわけではない。むしろ学校外の学習やスポーツ、文化活動の選択肢が増えるなかで、地域の習い事教室に求められる役割も変わっている。クリーオの場合、長年続くそろばん教室を基盤にしながら、ダンスや地域での活動へ事業を広げてきた。
こうした教室が、単に技能を習得する場になるのか。それとも、子どもや保護者が地域の人と接点を持つ場所にもなっていくのか。
その答えは、生徒数の多さだけでは判断できない。
教育の質を維持しながら、指導者を育て、事業として安定して運営する。そのうえで地域との関係をどこまで継続できるか。
子どもの数が減少する時代だからこそ、地域の習い事教室にも「何を教えるか」だけではなく、「どのような場をつくるか」が問われるようになりそうだ。

【取材協力】
株式会社クリーオ(Rinoキッズスクール)
代表取締役 埜田美智子
https://rino-kids.com/